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ミャンマー(ビルマ):要請書:すべての良心の囚人の釈放のために、日本は明確なメッセージを

2015年11月 2日
[公開書簡]
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:

2015年11月2日

外務大臣 岸田文雄 様

公益社団法人 アムネスティ・インターナショナル日本
事務局長 若林秀樹

 

要 請 書

来る11月8日、ビルマ(ミャンマー)は民政移管後の初の総選挙を迎えます。アムネスティ・インターナショナル日本はこの機会に、日本政府が、平和的手段で自らの権利を行使しただけで拘束されているすべての良心の囚人(注1)の釈放を同政府に明確に求めるよう、日本政府に要請いたします。

ビルマでは、2010年11月に20年ぶりとなる総選挙が実施され、2011年に軍事独裁体制から民政へと移行しました。改革の一環として、大統領恩赦による大量の政治囚の釈放が複数回にわたって実行されました。その中にはアウンサンスーチーさんも含まれており、海外を自由に歴訪するスーチーさんの姿は、ビルマの人権状況が大幅に改善され、表現の自由への規制が解かれたという印象を国際社会に与えています。

しかし、国際社会の監視の目が緩和されつつあるなか、ビルマ政府は表現の自由への弾圧を続けています。ビルマ政府は、国際人権法に反して集会・結社の自由を含む表現の自由の権利を制限するさまざまな法律を維持し続けており(注2)、政治活動家や人権活動家を拘束するために利用しています。

とりわけ、2014年頃から再びメディアへの締め付けや嫌がらせが強化され、市民活動家やメディア関係者の拘束が増えています。アムネスティは現在、ビルマで少なくとも94人の「良心の囚人」が投獄されていると推計しています。その一方で、新たに数百人の学生や人権活動家、メディア関係者などが、非暴力の抗議行動や報道内容を理由に逮捕・起訴され、場合によっては禁錮刑を受ける状況にあります。

こうしたビルマの状況を、日本政府は看過してはなりません。テインセイン大統領はすべての良心の囚人を釈放するという公約を守るべきであり、また、新たな良心の囚人を生み出すような弾圧を止めるべきです。

これまでも日本政府は、あらゆる機会を通じてビルマ政府に対して人権状況の改善を求めてきたことを公言しています。それゆえアムネスティ日本は、5年ぶりのとなる総選挙を前に、以下を日本政府に要請いたします。

  1. すべての良心の囚人を無条件で直ちに釈放するよう、テインセイン大統領に求めること
     
  2. 平和的手段で自らの権利を行使したことのみを理由に投獄される危機に瀕している人びとについて、すべての起訴を取り下げるよう、テインセイン大統領に求めること
     
  3. 二国間および多国間のあらゆる外交の機会、および2015年11月の国連人権理事会における同国の人権状況に関する審査の機会を通じ、同国の人権状況が悪化していることについて、日本政府が明確に憂慮の意を表明すること

以上

注1:「良心の囚人」:暴力も用いていないのに、信念や信仰、人種、発言内容などを理由に国家によって身体を拘束されている人びとのことを、アムネスティでは「良心の囚人」としている。国際社会では広く認知されている。

注2:表現の自由の弾圧に悪用される法律としては、刑法143条(不法な集会への参加)、147条(暴動)、295条(宗教侮辱罪)、505条(b)(煽動罪)、国家機密法や平和的集会と行進に関する法が挙げられる。また、オンライン上で表現については電気通信法違反として逮捕される例も見られる。

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