G20はパリの惨事に、政治手腕を示せ

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2015年11月16日
[国際事務局発表ニュース]
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主要20カ国・地域(G20)首脳は、パリでの卑劣な襲撃を受けて常套的な難民批判に屈するのではなく、真の政治手腕を発揮しなければならない。

この残虐な事件は、世界中を悲しみと恐怖に陥れた。私たちの心と思いは、すべての犠牲者とともにある。一方、テロの脅威には、常に人権への最大限の保障と遵守の立場から対応しなければならない。

G20首脳は、一部からすでに出されている事件と難民を結びつけた難民排斥の考え方を受け入れてはならない。

避難地を求める多くの人びとは、暴力や恐怖、紛争を逃れてきた。そうした暴力や恐怖は、まさしくシリアやイラクで「イスラム国」として知られる武装グループがしばしば作り出したものだ。

現在、欧州は次の2つの問題に直面している。一つは、長年にわたるテロの脅威だ。もう一つは、国境で増え続ける難民や庇護希望者だ。2つは別個の問題であり、脅威なのは、一方だけだ。欧州の首脳は、この2つを注意深く区別する必要があることは明らかだ。各国の治安は、難民に背を向けることではなく、ルールのもと計画的・人道的に難民を受け入れることで、保たれる。

アムネスティ国際ニュース
2015年11月15日