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パリ気候変動会議 人権で紛糾

2015年12月 7日
[国際事務局発表ニュース]
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12月7日、パリで開催中の国連気候変動締約国会議の閣僚級会合が始まった。これまでノルウェー、サウジアラビア、米国が、パリ協定内の要所での人権への言及を阻止しようとしてきた。

12月5日に出された草案では、各国は気候変動に関わるすべての行動で人権とジェンダーの平等を尊重すべきとしているが、3カ国は、この文面や協定の目的を述べた第2条から人権に関する文言を削除しようとしている。

気候変動会議の参加各国は、少なくとも一つの人権条約に拘束されおり、協定で人権を強調するのは、気候変動問題への取り組みは、地球のみならず人間をも保護することであるという理解を深める。複数のNGOがそのように指摘している。また、第2条に諸権利を盛り込めば協定を実施するにあたり、確実に人権が考慮されることになるともいう。

人権の文言に批判的な3カ国は、気候変動に取り組む上で「人権否定の国」の誹りを受ける可能性がある。ノルウェーは、人権問題の橋渡しをする国になると言っているが、環境保護と人権を結ぶ架け橋をむしろ吹き飛ばそうとしているように見える。

世界のどの地域の参加国も、人権を重視する発言をしている。特にカナダ、チリ、コスタリカ、メキシコ、フィリピンなどだ。協議の場で多くの国の代表は「人権の文言を盛り込むことが、温暖化被害の軽減と気候変動への対応における要であり、各国が合意した枠組みを履行する上で人権の保障義務の指針を示すことになる」と強調する。

現行の草案は、ジェンダーの平等、食糧の安全保障、世代間の平等、自然の生態系の保全性、労働人口の妥当な推移にも触れている。

国連の人権と環境の特別報告者ジョン・ノックスもまた、「各国は人権の視点で気候変動に取り組む責任がある」と強調している。

気候変動により人権の享受がさまざまな面で脅かされことは、今や論をまたない。その上、この問題は、地球の温暖化の要因とは最も無縁な国の人びとが最大の被害者となるという、極めて差別的な面を持つ。

3カ国の反対意見

ノルウェー:協定の本項で人権に触れるならいい。しかし、第2条に入れることには反対。

米国:気候変動の文脈では人権に対する尊厳が損なわれ、枠組み合意の目的にそぐわない。

サウジアラビア:「職業の下での平等」という文言が伴わなければ、反対。

アムネスティ国際ニュース
2015年 12月7日

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