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チュニジア:家宅捜査は非常事態濫用の兆し

2015年12月10日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:チュニジア
トピック:「テロとの闘い」における人権侵害

11月24日、首都チュニスでの自爆攻撃の発生後、治安当局は、多数の一般市民を逮捕・拘束してきた。これは、同国が弾圧と虐待の政治に戻りつつあることを示す由々しき兆候である。

アムネスティは、チュニスのラ・グレット地区の住民に話を聞いた。住民らによると、治安当局は夜間の家屋への踏み込みを繰り返しており、11月27日早朝には、治安要員が住民を恫喝しながら、数十人を逮捕したという。

チュニジア当局の責務は、住民を守り、襲撃事件を捜査し、犯罪者を法で裁くことである。高圧的な家宅捜索で住民を怯えさせ、恣意的な一斉逮捕・勾留を行うといった行為で、人権を踏みにじることではない。

今、チュニジアの人びとは、安全か、権利と自由かの選択を迫られているが、彼らは両方を求めている。すべての住民の人権を守りながら、人びとの保護に努めるのが国家の義務である。ベン・アリ前大統領の下で厳しく長く続いた弾圧の体験は、ここ5年の成果にも悪い影響を与えてきた。現政権は、テロ対策の名の下に拷問と抑圧に回帰することはないことを、誠実に保障しなければならない。

内務省によって11月24日に緊急事態が宣言されてから、少なくとも1,880軒が家宅捜索を受け、155人以上がテロ組織への所属容疑で逮捕されている。さらに138人以上が自宅軟禁に置かれている。

11月27日、ラ・グレット地区の家宅捜索で、病人や老人を含む「50人から70人」(目撃者の証言)が逮捕された。

その家宅捜査で、銃口を向けられて脅された様子を、ある女性が語った。午前2時、爆弾のような大きな音がした後、武装した男10人ほどが乱入してきた。

「とても怖くて、テロリストかと思ったほどでした。夫に銃を向け、捜索し始めました。私と息子にも銃を向け、息子に両手を上に上げ、床に膝をつくように言いました」と語った。

「革命で唯一成し得たものは、個人の自由と集団の自由です。今、この自由がテロ対策の名の下に破壊されようとしています。テロに対抗するために、憲法がないがしろにされているのです。男たちは、私たちの心に再び恐怖をもたらしました」と別の住民が語った。

今年6月に採択された新対テロ法では、テロ容疑者を弁護士や外部と連絡を取らせずに、起訴前に15日間勾留することが認められ、拷問などの不当な扱いを助長している。

チュニジア当局は、勾留者を速やかに起訴するか、そうでなければ釈放すべきであり、被勾留者の人道的な取り扱いと弁護士や家族との接見を保障すべきである。

今年3月、チュニスのバルド国立博物館の襲撃で20人以上が殺害されて以来、治安当局がテロリストとの関連を疑われた容疑者を虐待しているという複数の報告を、アムネスティは受けてきた。

アムネスティ国際ニュース
2015年12月2日

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