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エリトリア:無期限兵役から逃れた難民に安住の地を

2015年12月11日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:エリトリア
トピック:

エリトリアの多数の若者たちが、期限が定まらず長期化する兵役を逃れて国外に脱出し、世界の難民問題に拍車をかけている。これらの人びとにも国際的な保護を受ける権利がある。アムネスティが、現地の調査報告書をまとめる中で確認した。

正当な脱走

同国の徴兵制度が大量の難民の発生源となっている理由は、本来は18カ月の期限があるはずの兵役が、実際には期限がなく、しばしば何十年も続くからだ。徴兵は、少女を含む16才から高齢者までが対象だが、兵役の実態は強制労働にほかならない。

徴兵を逃れようと難民となる人びとの数は、欧州を目指す全難民数の3分の1に達する。それを生みだしている過酷な実情にもかかわらず、欧州諸国ではエリトリアからの難民申請を却下する例が急増している。

この兵役は、国家的規模の強制労働と何ら変わらず、人生における大事な時期の進路の選択を奪っている。多数の人びとは、この徴兵制度から逃れているのだ。子どもも少なくない。

アムネスティは、2014年中旬以降に国を逃れたエリトリア人のうちの72人に聞き取りをした。そのなかで、徴兵された人びとがいかに苛酷な状況に置かれ、兵役から逃げようとした場合、いかに残虐な目にあうかが、明らかになった。10年や15年、あるいはそれ以上も兵役に服していたという人たちもいた。夫や父親が20年以上も取られていたという家族もいた。

なかには家族の複数名が同時に異なる場所へ徴兵され、家族生活を送る権利を奪われているケースもあった。ある女性(18才)は、法律が改正され、高齢の女性も徴兵を義務付けられるようになったため、一家全員が、兵役を務めているか、または難民として国を逃れていると語った。

期限がなし崩しに延長されるだけではない。兵役による報酬があまりに少ない。基本給は、控除前で月に450~500ナクファ(43~48米ドル)にすぎない。

聞き取りした人びと全員が、あまりに少ない収入では、家族が最低限の生活さえ無理だと口をそろえた。

兵役を忌避して、脱走や脱国を試みて失敗すると、悲惨な状況下に拘禁される。ときには、いつ釈放されるかわからない。ヨーロッパ諸国や他の国々から難民申請を却下され、強制送還させられても同じ目に遭う。

エチオピアを目指して国境を越えようとすると、エリトリア当局に射殺されるリスクもある。

エリトリアは、この隣国と長期にわたる対立にあり、徴兵制度は自衛には不可欠だとしているが、徴兵された人びとの多くは、耕作、建築、教育、行政の分野で働かされている。

アムネスティは、エリトリアに対してこの無期限徴兵制度を廃止するよう要求している。世界各国には、この役務を人権侵害と呼ぶように求めている。

背景情報

2014年と2015年に英国やデンマークなどが、エリトリアの徴兵制度に改善が見られ、もはや庇護を求める根拠がなくなったと表明した。2015年の第2四半期中(4月1日から6月30日)、英国はエリトリア人難民申請の66%を1回の審査で却下した。

アムネスティ国際ニュース
2015年12月2日

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