コンゴ共和国:学校のある住宅街を空爆

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2016年4月21日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:コンゴ共和国
トピック:

コンゴ共和国の治安部隊は、殺傷力の高い武器を違法に使用して、同国南東部のプール地方の住宅街を空爆し、多数の住民を殺傷し、教会、学校、報道機関などの建物を破壊した。

この空爆は、国際人権義務違反であることは明白で、公正、独立、徹底した捜査が必要である。目撃者がアムネスティに語ったところによると、4月5日、武装グループ「ニンジャ」の指導者の住居を破壊するために、複数のヘリが少なくとも30発の爆弾を住宅地に投下した。政府は、首都ブラザビルでの4月4日の武力騒動は、ニンジャの仕業だと激しく非難した。目撃者は、少なくとも30人の遺体があったと語った。

また、空爆の被害にあった地域は現在人気がない、とも語った。住民は、森林地帯や他の町に避難していた。

背景情報

アムネスティは、地元の活動家、ジャーナリストら目撃者10人以上から、電話で聞き取りをし、報道内容と照らし合わせて、情報を分析した。

4月4日、ブラザビルの路上で銃声が鳴り響いた。若者たちが、ドニ・サス・ンゲソ大統領の退陣を求め、マケレケレの南部でバリケードを築いた。

武装グループは、市長が入る建物1棟と警察署2棟に火を放って炎上させ、軍の兵舎を襲撃した。政府は、襲撃したのはニンジャだと名指しで批難した。数週間前の3月20日には、大統領選でサス・ンゲソ大統領が勝利していたが、野党は選挙に不正があったと指摘した。報道によると、4月5日から5日間続いた暴動で、死者17人と負傷者多数を出した。

野党の一部が選挙結果を認めなかったため、政府は国家の治安を脅かすとして、野党の指導者数人を逮捕した。

アムネスティと地元の人権団体は、この選挙に平和的に反対したために拘束されている政府批判者を釈放し、恣意的な逮捕と拘束に終止符を打ち、平和的なデモ隊の抑圧を止めるように、当局に要請している。

当局はアムネスティの人権監視を妨害するため、調査員の入国を拒否し、ダカールに送還した。調査員はビザ、招へい状、国防大臣や法務省職員らとの面談予定を示す文書を所持していたにもかかわらずである。

アムネスティ国際ニュース
2016年4月18日