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ドミニカ:無謀な送還で数千人が無国籍状態に

2016年6月16日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ドミニカ
トピック:難民と移民

ドミニカ共和国は、違法に数百人の市民をハイチに追放した。過去数カ月間に数十万人が強制的に送還されている。6月で送還停止措置から1年が経過するが、アムネスティは、過去1年の状況を調査した報告書の中で強制送還の実態を明らかにした。

国際移住機関(IOM)とハイチの市民団体によれば、昨年8月から今年5月の間に、身寄りがない数百人の子どもを含む40,000人以上がハイチに送還された。

これとは別に、少なくとも68,000人が自主的に帰国させられている。しかし、その多くは、迫害や暴力をちらつかせた脅迫によるものだった。

国際移住機関の聞き取りによると、「自主的帰国者」の85%はハイチ生まれで、残りの15%はドミニカ生まれだ。「自主的帰国者」の大半がハイチ系移住者の子どもたちで、本来はドミニカ国籍を得る資格があった。国連難民高等弁務官事務所は1,600人弱を、違法に追放されたドミニカ国籍者だと認定した。

ドミニカは、国外に送還する施策に若干の改善を加えたが、対象者の権利を保護するまでには至らなかった。

多くの送還は、記録にも残されなかった。街中で拘束されたときに身分証明書を提示できなかったために、その場から国境に連行され、追放されたという人びともいた。

外国出身ドミニカ人の子孫

2013年9月、同国の憲法裁判所は、非正規滞在者を親に持つ、1929年以降の出生者には、ドミニカ国籍の資格がなかったと裁定した。

無国籍になると、権利の行使や、就職・教育・保健サービスなどを受けることができない。国籍を奪われると、国内を自由に移動できず、思わぬことで拘束され国外退去を受けるリスクがある。

昨年6月18日、帰化のための特別プログラム終了にともない、政府は、国内での出生を証明できれば今後、国外退去を命じられることはないという声明を出した。また、一人ひとりの事情を精査し、国内生まれであれば、審査のうえ保護することも約束した。

しかし、国は多数を国外退去させ続け、ハイチ系移民や無国籍の数百人も対象となった。誤った国外退去を受けた場合でも、ドミニカの国籍の再認定や補償を受けたりすることができる制度はない。

続く危機

ドミニカ共和国とハイチは、国の責任をしっかり受け止め、今こそ、不安定な状況に置かれている数千人の権利を保護するときである。

ドミニカの政府は、この深刻な問題に早急に対応しなければならない。同国生まれの人びとの違法な移送を停止すること、国際法にもとづく、非正規移住者の送還に際しては国際法を順守することなどである。恣意的に国籍をはく奪された数万のハイチ系移民を親に持つドミニカ人の、国籍を回復しなければならない。

アムネスティ国際ニュース
2016年6月15日

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