国連難民首脳協議は無残な結果に

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2016年8月 6日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:
トピック:難民と移民

世界の指導者たちは、世界的な難民の危機に立ち向かう絶好の機会を逸してしまった。新たな難民対応策の協議は、まったく期待外れに終わった。

ニューヨークで国連加盟国が9月19日の国連首脳会合での採択を目指す草案を協議していたが、8月2日遅くにまとまったのは、骨抜きになった最終案だった。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が提案した、難民に関するグローバルコンパクトが盛り込まれることはなく、今後合意されるとしても2018年より前の実現はなくなった。

この70年間で最悪の難民問題に直面し、世界の指導者たちは責任の重みに耐えられなかったのだ。

この難民首脳協議は、難民危機を切り抜けるため、切実に求められている世界的な取り組みをまとめる、歴史的な機会であった。ところが、世界の指導者たちは、合意の機会を2018年まで先延ばしにした。海でおぼれたり、難民収容所で未来に何の希望も持てず苦しい生活を強いられている難民がいるにもかかわらず、重要な決断を先送りした。

もっとも、合意に至らなかったからといって、各国がその責任を免れることにはならない。各国は、戦争や迫害から逃れてきた難民を支援する義務を、いつまでも放棄し続けることはできない。

アムネスティ国際ニュース
2016年8月3日