- 2016年8月 9日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:中国
- トピック:
中国はまた、不当な裁判で一人の弁護士に有罪判決を下した。弁護士や活動家に対する執拗な弾圧をもうやめるべきである。
8月4日、弁護士の周世鋒(Zhou Shifeng)さんは8月2日、わずか数時間の審理で、国家権力転覆罪で有罪となり、実刑7年を言い渡された。
その前日には、活動家の胡石根(Hu Shigen)さんが実刑7年半、前々日の8月2日には活動家の劉二敏(Zhai Yanmin)さんが国家権力転覆罪で3年の刑(執行猶予4年)を受けた。
これら一連の有罪判決は、政治的茶番劇だった。判決が出るまでその内容は一切明らかにされなかったが、公正な裁判もまったく期待できなかった。
当局は、人権に対する当然の疑問の声や法に基づく減軽要請を封じることに躍起になっているように見える。
今回の有罪判決は、昨年7月に始まった前例のない弾圧で摘発された弁護士や活動家に対する初めての判決だった。
この3人は、1年以上も勾留されてきた挙句、裁判当日は弁護士や家族の傍聴も認められなかった。劉二敏さんと周世鋒さんは以前、自白する様子を国営テレビで放映された。このようなやり方で他の被告を言いなりにさせようとするのが当局の戦術だった。
弾圧の標的となった他の14人の判決はこれからである。そのうちの10人は、活動家らに特に打撃となる国の治安に関わる容疑に問われている。
当局は、あいまいな法律を乱用して弾圧を合法化してきた。乱用を許している法律は、改正すべきである。
8月1日には、中国本土と香港のメディアが、弁護士の王宇(Wang Yu)さんの保釈を報じた。昨年の全土の弾圧は、王宇さんの摘発から始まった。保釈されたとはいえ、国家権力転覆の容疑は問われたままだ。
香港のフェニックステレビは、撮影場所を伏せて保釈された王宇さんの姿を報じ、過去の業務を酷評し、国家の名誉を汚そうとする西側勢力に利用されていたとして、勤務先の法律事務所を非難した。
香港の南華早報紙新聞が、同様に保釈された弁護士助手の趙威(Zhao Wei)さんのコメントを掲載していたが、そのコメントと王宇さんのコメントはよく似ていた。釈放されたとは言われているものの、趙威の夫は本人といまだに連絡が取れていない。
アムネスティ国際ニュース
2016年8月4日
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