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ジャマイカ:警官が多数の市民を殺害

2016年12月 4日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ジャマイカ
トピック:

ジャマイカでは、治安当局が組織的で違法な殺害隠ぺいのために、スラム街の住民に恐怖心を植えつけている。

警察に殺害された被害者遺族が、真相を究明したり補償を受けたりできないようにするために、当局はさまざまな手段を取ってきた。アムネスティは、現地でその状況を調査した報告書を発表した。

当局による嫌がらせや脅しは、自宅、職場、病院など場所を問わず、時には葬儀場でも行われている。

当局は本来の犯罪捜査をせず、若者を殺し、家族を恐怖に陥れて、沈黙させようとしているようだ。この20年間、「暴力犯罪には暴力で」という対応が取られてきたが、これは短絡的であるばかりか、その根本的原因の解決にはなんの役にも立っていない。

ジャマイカは長年、世界で最も殺人発生率が高い国の一つである。2015年だけでも、人口10万人あたり43件の殺人が発生している。この43件の8パーセントが、警察など当局の手によるものなのだ。

2000年以降では3,000人以上が当局に殺害されてきたといわれている。そのほとんどは、社会から見捨てられた地域の若者だ。

証拠の多くが警官の関与を示しているにもかかわらず、アムネスティの調べでは告発されたのはほんの一握りの警官にすぎない。

違法な手口

警察の違法行為は、殺人だけでは終わらない。

殺害後、被害者の手に武器を握らせたり、被害者遺族がしかるべきところに駆け込まないよう言いくるめてしまう。

拘禁され暴行を受けた遺族もいる。警官が自分のやった殺人をたまたま目撃した人を殺害したケースも何件かあるようだ。

また、女性の遺族が警官の脅迫と嫌がらせを恐れて住み慣れた土地を離れ、国外にまで脱出したという話もある。

貧しい家庭では、逃げることでもできず地元に残り、警察をおびえる生活を余儀なくさせられている。

無法地帯

この問題への国の取り組みにより、警官による違法な殺人の数は減少傾向にある。今年は、2014年から2015年の1年間で半減した。
とはいえ、相変わらず治安部隊が殺人を犯し闇に葬ることを許す構造的な問題にはメスは入っていない。

アムネスティが話を聞いた人の多くは、殺人の減少は一時的で、独立調査委員会が捜査や訴追し始めたことによる抑止効果だと考えている。2010年に設置されたこの委員会は、警察組織の構造を改革するのではなく、警察を監視する組織だ。

治安部隊が難しい問題を抱えていることは承知している。警察幹部の話では、警官職は低賃金で危険を伴う長時間労働で、私生活が少ないため、警官をやめる人が多いという。

2015年、退職警官は、415人を数え、出動中に27名の警官が殺害されている。もしジャマイカ当局が警官をめぐる殺人と暴力に真剣に取り組むなら、警察と司法そのものの改革を急がなければならない。殺害件数の問題だけでなく、問題の根本に取り組むためだ。

アムネスティ国際ニュース
2016年11月23日

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