大韓民国:兵士が同性愛行為で有罪判決

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2017年5月31日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:大韓民国
トピック:性的指向と性自認

5月24日、韓国の軍事裁判所は、同性愛関係を持ったとして男性兵士に対し実刑6カ月と停職1年の有罪判決を下した。韓国の軍隊は、この偏見に満ちた同性愛者への懲罰制度を直ちにやめるべきである。

被告は、判決を言い渡された瞬間、倒れこみ、病院に運ばれた。

裁判所は、この不当な判決を速やかに破棄すべきである。だれであっても性的指向やそれにもとづく行為、性自認で訴追されてはならない。大事なのは任務であってセクシュアリティではない。

この判決が出たことで、今後他の同性愛の兵士も同様の罪を問われかねない。
4月には国際NGOの軍人権センターが、軍が同性愛の兵士を見つけ出すために、出会い系サイトにおとりのプロフィールを載せたとして、非難した。

文在寅大統領は、いかなる組織でも性的指向や性自認にもとづく差別を許さないという声明を出すべきである。
韓国は、軍刑法の時代遅れの差別的条文を廃止し、LGBTI(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス)の人びとの権利に関する規定を時代に即した内容に改正する必要がある。

背景

今年4月、NGO軍人権センターは、張駿圭陸軍大将が軍内部の同性愛者を洗い出すよう指示していたと発表した。この指示に基づき特定された兵士は、40~50人だったという。

韓国では、徴兵はすべての男子に義務付けられており、兵役期間中、同性愛者はさまざまな体罰やいじめを受ける。

また、LGBTIの人びとに対する配慮や権利の保護措置が大幅に遅れている。国連人権委員会の2015年の韓国審査では、LGBTIの人びとに対する暴力やヘイトスピーチがまん延していると指摘された。

アムネスティ国際ニュース
2017年5月24日

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