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ペルー:無視される先住民族の汚染水問題

2017年9月20日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ペルー
トピック:先住民族/少数民族

アマゾン流域にあるクニニコ地区とアンデス山脈麓のエスピナル地区で暮らす先住民族が、生活に不可欠な水源の汚染により、深刻な健康被害を被っているおそれがある。水源の河川が、毒性の金属で汚染されているためだが、当局は、事態を知りながら、何の対応策も取ってこなかった。

アムネスティの住民への聞き取りによると、クニニコ地区の住民は、2014年ごろから暮らしに欠かせない水と魚の味が変わりはじめたという。

同地域を管轄する保健局が調査したところ、水に含まれるアルミニウムと石油由来の化合物の量が、飲料用の許容レベルを超えていた。

昨年、住民を診断したところ、半数以上が血液中から異常な濃度の水銀が確認された。カドミウムと鉛も、警戒水準の量が検出された。世界保健機関によれば、水銀と鉛が体内に入ると深刻な健康被害を引き起こし、妊婦の場合は、胎児の発育に致命的な影響を与える危険性がある。

医療施設が近くにないことも深刻な問題で、クニニコ地区の住民の場合、最寄りの施設までモーターボートで1時間半もかかるが、そもそもその施設には、今回の汚染物質に対応できる専門医がいない。

アンデス山脈地域のエスピナル地区でも同様の状況である。当局の調査によれば、同地区には重金属や化学物質に村全体が汚染されているところが多数あるということだった。国の産業保健・環境被害保護センターが2010年に実施した調査では、検査した住民のほぼ全員の血液中に、鉛、カドニウム、水銀、ヒ素などの有害物質が検出された。これらの物質が長期に体内に残留すると、記憶消失、不妊症、視力喪失、糖尿病、肝臓病、腎機能不全、癌など、さまざまな疾患を発症するおそれがある。

国は、これまでなんの対応も取っておらず、河川の汚染調査もなおざりだった。

今年になって、ようやく当該地域に公衆衛生緊急事態宣言を出したものの、いまだに住民の健康診断すら実施せず、汚染対策にも取り組んでいない。

当局は、日々、汚染水で健康不安に置かれている先住民族の深刻な事態を放置し、何の対策も取らないのは、あまりに残酷であり、健康な生活の権利の侵害である。

政府は、事態を重く受け止め、直ちに住民への対応と汚染原因の究明・対策を取るべきである。

アムネスティ国際ニュース
2017年9月13日

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