エジプト:大統領対抗馬への弾圧をやめよ

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2018年1月31日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:エジプト
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元軍参謀総長で現職大統領の強力な対抗馬と見なされていたサミ・アナンさんが拘束された。この拘束には、アブドルファッターフ・アッ=シーシー大統領の反対勢力を排除し、社会参加の権利と表現の自由の権利を奪う狙いがあると思われる。

アナンさんは1月20日、大統領選挙への出馬の意向を表明したが、数日後、軍は、「軍の許可を得ていない立候補表明は、取り調べて、法的措置を取る必要がある」との声明を出した。また、「兵役が終了したかのような書類を偽造した」とも申し立てた。もし兵役中ならば、兵役中は出馬できないとする軍の規定に違反することになる。

これまでも、大統領立候補者が、ねつ造された容疑で逮捕・投獄されるケースが続出している。

昨年9月、人権派弁護士で大統領候補の最右翼だったカリド・アリさんが、実刑3カ月を言い渡された。領土2島をサウジアラビアに割譲するという国の決定を覆す司法判断が出たことに、祝杯を挙げたことが「公共の品位を汚した」として有罪になった。

11月には、UAE在住のアフマド・シャフィーク元首相が、大統領選の会合に出るため渡仏しようとしたところ、UAE当局に拘束された上、エジプトに送還され、丸1日取り調べを受けたという。

12月には、元司令官のアーメド・コンソワさんが、同氏の政治的意見やFacebookでの立候補宣言が軍規に違反するとして実刑6年を受けた。

アムネスティ国際ニュース
2018年1月24日

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