国内人権ネットは、被拘禁者の人権保障活動をおこなっています。 対象は、刑務所、拘置所、少年院、入管施設など拘禁施設に収容されている人たちです(まだ警察留置場や検察の取り調べ室などへの活動は出来ていません)。
今、こんな活動に取り組んでいます
今年は浪速少年院と東京拘置所に参観しました。他に加古川学園(少年院)、姫路少年刑務所、徳島刑務所、高松刑務所の参観を予定しています。
この活動の目的は、次の3つです
- 市民が被拘禁者の処遇に関心をもっていることを拘禁施設職員に示すことにより、虐待を予防すること。
- 私たち自身が机上の論理ではなく、実感として人権感覚を養うこと。
- 社会に対し、拘禁施設での処遇状況をアピールして、処遇を変えること。
これまでの成果
- 2002年、名古屋刑務所事件が発覚し、刑務官による受刑者への暴行が明らかとなりました。私たちは、元受刑者を招いた講演会やシンポジウムを主催し、受刑者処遇の改善を訴えました。 こういった活動が影響を与えた結果、100年続いた監獄法が改正され、受刑者処遇法へ変わったのではなかと自負しています。
- 2011年、現代人文社から『市民が視た刑務所ー日本の刑事施設調査報告』を出版しました(編者アムネスティ日本)
- これまで名古屋刑務所の受刑者は、朝工場に入る際と、夕方工場から出る際には全裸にさせられ、身体検査を受けていました。2012年の春、アムネスティ日本は、全裸検査は人権侵害であるから廃止するように要請しました。国内人権ネットも参観の時には要請をおこない、メディアにも人権侵害の事実を伝えました。こういった活動の結果、2012年10月、パンツをはいた検査に変わりました。
リーダからの一言
国内人権ネットの活動は拘禁施設の人権状況のチェック・改善が目標ですが、老若男女の会員が参加をしやすい敷居の低い参加型活動です。
若い会員は「将来刑務所で働きたい」、「大学のサークルで少年院に慰問にいきたい」というような理由で参加をされることが多いです。またベテランの会員は「30年くらいアムネスティの個人会員をしているが都会のイベントばかりで参加できなかった。今回たまたま近くでイベントに参加をできた。ありがとう。」「東京にいたときはよくアムネスティのイベントに参加をしていたが地方に越して遠ざかった。支部のイベントに参加をするのは25年ぶりです。」と笑顔で感謝をしていただいたことがあります。どのような理由でも人権やアムネスティの活動に関心を持っていただくのはありがたいと感謝をしています。
私も他にやりたいことがたくさんあったのでコーディネーターを引き受けを迷いました。しかしアムネスティの地方分権が必要な時代にアムネスティのこのチームをつぶしてはいけないと考えて、他に引き受ける人間がいなかったのでコーディネーターを引き受けました。将来は警察署の留置施設などの参観も実現したいと思っています。
アムネスティ会員・国内人権ネット会員限定ですが、お近くで参観の企画がありましたらお気軽にお申し込みお問い合わせください。
メンバー募集
現在、新たなメンバーは募集しておりません。
活動報告
- 2020年3月11日 [イベント報告]
【イベント報告】「播磨社会復帰促進センター」参観報告 - 2020年2月26日 [イベント報告]
【イベント報告】「水戸刑務所」参観報告 - 2020年2月17日 [イベント報告]
【イベント報告】「八街少年院」参観報告