マレーシア:ネットで政府批判して逮捕 - 今すぐ活動家の釈放を!

2014年8月以降、8人の人権活動家が政府を批判して、扇動法違反の罪で相次いで逮捕・起訴されています。扇動法は、批判的な言論を封じ込め、政府に都合よく活動家を逮捕することに使われています。

今すぐ、マレーシア政府に対し、逮捕された人びとの釈放と扇動法の廃止を呼びかけてください!

更新情報:8人のうち、アリ・アブドゥル・ジャリルさんが釈放されたという嬉しいニュースが飛び込んできました。みなさんの力で、残りの7人の自由も取り戻しましょう!


 

植民地時代の負の遺産・扇動法

マレーシアの扇動法とは、英国植民地時代にできた法律です。文書や言動によって違法な行為を決意させる、あおり行為を処罰することを目的としています。

ところが、現在のマレーシアでは、政府への不満を述べたり、問題を提起するだけでも扇動的な発言と見なされ、扇動法違反に問われてしまいます。これまでに、野党政治家や弁護士、ジャーナリスト、人権活動家が、政治に対する自由な発言をして逮捕・起訴されています。政府は扇動法によって批判的な言論を封じ込めており、表現の自由を侵害しているのです。

扇動法違反の罪で有罪になると、最長3年の懲役または5000リンギット(約17万円)の罰金、あるいは両方の刑を科される可能性があります。

相次ぐ逮捕

2014年8月以降、扇動法による逮捕・起訴が増えています。すでに8人の活動家が逮捕されました。その半数がインターネット上の発言を問題視されました。

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【逮捕された人たち】

アリ・アブドゥル・ジャリルさん
学生で、1月21日と8月18日にフェイスブック上で扇動的な発言をしたとして、複数の扇動法違反の罪で起訴されています。この発言は、ジョホールのスルタンを侮辱し、君主制の廃止を求めたものとされています(注1)。

9月8日に逮捕され、起訴されましたが、15日に及ぶ勾留中、看守によって虐待を受け、腹部や顔を殴られ、棒やパイプで足を打たれました。9月23日に勾留がいったん解かれたものの、すぐに再逮捕されました。現在も投獄されています。

アズミ・シャロム博士
マラヤ大学の研究者であり、2009年のペラ州で起きた政変(注2)につき、今年8月14日にオンラインのニュース記事を書いたところ、9月2日に扇動法により起訴されました。

チョウ・ムン・ファイさん
サイト管理者であり、9月9日に、マレー人に侮辱的なコメントが彼のフェイスブック上に掲載されたため、扇動法違反として起訴されました。

N. スレンドランさん
裁判所手続きに従わなかったことと、YouTubeでマレーシア首相の批判をしたという2つの扇動法違反により起訴されています。

注1:マレーシアは選挙王制であり、州を統治するスルタン(君主)の互選で国王が選ばれる。
注2:2009年の政変:野党連合・人民同盟議員の造反が起き、与党連合・国民戦線がペラ州議会で過半数の議席を得た。与党は、野党からの議会解散請求を却下し、州首相の辞任を求め、与党から指名を受けた者の首相就任を支持した。その際に、批判した政治家がスルタンを誹謗したとして、告発された。

アムネスティの調査によれば、この他にも、15名が起訴される恐れがあることが判明しています。

扇動法廃止の約束は反故に?

マレーシアの扇動法は、国際人権法や国際人権基準に照らし、表現の自由を侵害するものです。政治に対する自由な発言が許されなければ、民主主義の根幹はゆらぎます。マレーシア弁護士会は、この扇動法を廃止するよう求める全国的なキャンペーンを9月から開始しています。

マレーシア首相は、2011年の選挙で扇動法を廃止すると公約しており、時代遅れの法律であると自ら表明していました。しかし、この公約は破られ、いまだに扇動法により逮捕者が出ています。

アクションに参加しよう!

ナジブ・ラザク首相に対し、扇動法によって逮捕された活動家を釈放し、今すぐ扇動法を廃止するよう、以下の要請文を送ってください。
※下記のアドレスに、あなたの名前で要請メールを配信します。

アクション期間 このアクションは終了しました。(2014年10月3日~11月14日)
要請先 マレーシア:ナジブ・ラザク首相