メキシコ:知らんぷりを許すな!自白を強いる拷問

クラウディア・メディーナ・タマリスさんは、メキシコ当局にひどい拷問を加えられ、嘘の自白を強要されました。その結果、彼女は武器の不法所持罪で告訴されました。クラウディアさんは公判で逮捕・取調べ時の拷問について証言し、無実を主張しました。しかし、検察側は裁判所の命令を無視し、2年たった今でも拷問について調査をしていません。

クラウディアさんが申し立てている拷問を調査するよう、今すぐメキシコ連邦検察局に要請してください。

 

「拷問さえなければ嘘の自白をすることはなかった。」(クラウディアさん)

2012年8月7日、メキシコ・ベラクルス市にあるクラウディアさんの自宅に海兵隊員が押し入り、近くの海軍基地まで彼女を連行しました。基地で隊員たちは、クラウディアさんに電気ショックを与え、強力な香辛料を吸引させ、殴る蹴るの暴行を加えました。その後、椅子に縛り付け、照りつける太陽のもと、何時間も放置しました。翌日連れて行かれた連邦検察局では、罪を認める虚偽の供述書に署名することを強要され、その日のうちに「重大な罪を犯した危険な犯罪人」としてメディアに公表されました。クラウディアさんは凶悪な犯罪組織の一員であるとして逮捕されましたが、彼女は事実を否定しています。

8月13日、武器の不法所持罪で告訴されたクラウディアさんの公判が開かれました。クラウディアさんは法廷で逮捕・取調べ時における暴力や非人道的な収容環境について証言し、裁判官は調査を命じました。しかし連邦検察局は、彼女が申し立てている拷問についていまだに調査をしていません。当局がすべき医学検査も行われなかったため、クラウディアさんは自ら専門家に依頼して国連基準に沿った検査を受けました。これらの検査結果は、クラウディアさんが拷問を受けたことを証明しています。

クラウディアさんに正義をもたらし、これ以上彼女のような拷問の犠牲者がでないよう、あなたの力を貸してください。クラウディアさんが申し立てている拷問の調査、加害者の責任追及を行い、国連基準に沿った医学検査の結果を証拠として認めるよう、メキシコ連邦検察局に要請してください。

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メキシコ_警棒をふりかざすメキシコの海兵隊員(c)Ireneo Mujico警棒で威嚇するメキシコの海兵隊員 (c)Ireneo Mujico

メキシコでは治安当局や警察による拷問と虐待が広く行われています。メキシコは拷問等禁止条約とその選択議定書(独立した調査機関が国内の拘禁施設を定期的に視察することを定める)の批准国です。1991年には、拷問を禁じ、違法とすることを連邦法で明記し、いまではすべての州が拷問を犯罪と定めています。しかし、法律は守られることなく、拷問は軍や警察の常とう手段として使われています。加害者が処罰されることもなければ、被害者が救済を得られることもありません。

その背景には、50年以上も続く拷問と虐待の歴史があると言われています。1960年から80年代の「汚い戦争」で反体制派と思しき者に対して広範囲にわたって組織的に拷問が行われました。戦争が終わっても、犯罪者を捕まえ市民の安全を守るために必要なものとして、拷問を許す風潮ができあがりました。最近では麻薬犯罪組織の取り締まりを強化するなか、軍や警察による過激な暴力が顕著になっています。

司法制度の欠陥も拷問の温床になっています。警察は人びとを令状なしで逮捕することができ、「アライゴ」制度のもと起訴前に80日間拘束することができます。逮捕、拘禁された人びとは法で認められているはずの、弁護士や人権活動家との面会が許されていません。裁判所は拷問で得られた検察の証拠を採用し、拷問の事実を証明するのに有効な医学検査も国連が推奨する基準とかけ離れて行われています。

メキシコの国内人権機関によると、2000年から2013年にかけて連邦職員から拷問を受けたという申し立ては7、000件以上に上ります。しかし、1991年以降に連邦裁判所が拷問で有罪判決を下したのはたったの9件で、当局は拷問の事実を否定しています。

アクションに参加しよう!

クラウディアさんが申し立てている拷問の調査、加害者の責任追及を行い、国連基準に沿った医学検査の結果を認めるよう、メキシコ連邦検察局に要請してください。
※ご記入いただいた名前のみをアムネスティ日本でとりまとめ、署名として提出します。

アクション期間 2014年6月26日~9月15日
要請先 メキシコ連邦検察局

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【Good News】メキシコの拷問被害者、クラウディアさんの起訴取り下げが決定!