人間らしく生きたいキャンペーン:「私たちは、私たちの土地を返してほしいだけ」(パラグアイ)

ヤクエ・アシャとサウォヤマシャの人びとが、十分に事前の情報を得て協議に参加できるようにすることを求める

パラグアイの先住民族ヤクエ・アシャとサウォヤマシャの人びとを支援するアクションにご参加くださり、ありがとうございます。これまでに541人の方が日本からオンライン・アクションに参加し、また世界中で1万5000人以上が、ヤクエ・アシャとサウォヤマシャの人びとのためにパラグアイ政府に要請しました。

ヤクエ・アシャとサウォヤマシャのコミュニティの人びとは、伝統的に利用してきた土地(慣習地)の返還を求め続けてきました。

アムネスティ・インターナショナルは、米州人権裁判所の判決に沿った土地の返還、食糧や医療サービス、清潔な飲料水の提供、計画策定過程においてヤクエ・アシャとサウォヤマシャの人びとが十分に事前の情報を得て協議に参加できるようにすることを求め、2009年3月からキャンペーンを開始しました。

2010年8月時点での状況

代替地の提案

ルゴ大統領によって提出された、慣習地の返還に関する法案は、経済的利益を優先する議会によって否決されました。このことは、ヤクエ・アシャとサウォヤマシャの人びとを失望させました。現在、政府は、1万5000ヘクタールの代替地をヤクエ・アシャのコミュニティに提示しています。

ヤクエ・アシャの人びとは、慣習地に入ることも許されず水も食糧もまともにない状況の中、最善の解決策ではないにせよ、政府の提案を受け入れるかどうかを考えています。代替地についてヤクエ・アシャが政府交渉を受け入れる場合、十分な事前情報に基づいた協議が不可欠です。

変化

ddc_content_ip_up20100915.jpgサウォヤマシャの女性と子どもたち

ここ数カ月、CICSI(国際判決遵守に関する組織間委員会)を構成する法務長官と国家先住民族機関(INDI)が、ヤクエ・アシャとサウォヤマシャの土地問題解決に向けてより積極的な意思を見せ始めました。これは、アムネスティをはじめとする国際的な圧力によるものと考えられます。

法務長官は、事務所に1万5000通以上の手紙が届き、それらはすべてパラグアイ政府が米州人権裁判所の判決を守って慣習地を返還するように要請する手紙やハガキだったことをアムネスティに伝えてくれました。

CICSIは現在、ヤクエ・アシャへの代替地提案の交渉の調整役を担っています。アムネスティは、INDIや法務長官が事態を解決しようとしている姿勢を歓迎しますが、CICSIが代替地交渉のみに傾くのではなく、慣習地返還に向けた実効的な枠組みを策定し、慣習地を現在所有している地主と政府との交渉を可能にすることが必要だと考えています。

一方、CICSIはヤクエ・アシャとサウォヤマシャに医療サービスや食糧、飲料水などを提供しています。保健士は以前よりも定期的にコミュニティを訪れていますが、健康状態や食生活を改善するにはいまだ不十分です。

さらに多くの声を

さらに多くの国際的な声をパラグアイ政府に伝えることが重要です。 パラグアイ政府への1クリック・アクションに参加してください。

背景情報

ddc_content_paraguay_YakyeAxa.jpg高速道路のすぐ脇にヤクエ・アシャの人びと。子どもたちがサッカーをしているが・・・。2008年11月

パラグアイの先住民族は長年、社会の片隅に追いやられ人権侵害を組織的に受けてきました。1954年から1989年の軍事政権下では、先住民族の人びとが超法規に処刑されたり、奴隷のように扱われたり、性的な虐待を受けたり、子どもを売り飛ばされたりしたと報告されています。また、先住民族が伝統的に利用してきた土地(慣習地)への権利なども無視されてきました。

パラグアイは憲法上、先住民族が慣習地を保有する権利を認めていますが、2002年に実施された国勢調査によると、先住民族の45パーセントが慣習地に対して明確な法律上の所有権を享受していないことがわかりました。

エンシェット系先住民族に属するヤクエ・アシャとサウォヤマシャのコミュニティの人びとは、何年も高速道路のすぐ脇につくられた仮設住宅に住み続けています。コミュニティの慣習地を民間企業が所有し、強制的に立ち退かされたためです。

ヤクエ・アシャとサウォヤマシャはそれぞれ慣習地の権利の申し立てを行い、あらゆる取り組みを10年以上続けましたが、土地を取り戻すことはできませんでした。彼らは米州人権委員会と米州人権裁判所に申し立てました。米州人権裁判所は、ヤクエ・アシャとサウォヤマシャが司法による保護を受けられ、財産を所有し、生きる権利を侵害されたことを認め、パラグアイ政府が彼らの慣習地を返還するよう判決を出しました。しかしパラグアイ政府は米州人権裁判所の判決に則った改善策をとりませんでした。

2008年8月、パラグアイでは60年ぶりに政権が交代し、ルゴ大統領はパラグアイの経済・社会改革を掲げ、先住民族の権利の保護や貧困対策についても公約しました。

しかし2009年6月25日、議会の農地改革委員会において、ヤクエ・アシャの慣習地の返還に関する法案に大多数の議員が反対票を投じました。

締切日 アクション終了
配信先 パラグアイ駐日大使宛
キャンペーン 人間らしく生きたい