フィリピン:もう許さない!警察による拷問

フィリピンでは、警察による拷問が横行しています。捕まれば、たとえ子どもや女性でも拷問されると言われるほど、悪名高いのです。被害を訴えても、ほとんど調査されず、拷問に関わった警官が処罰されることはありません。申し立てさえできずに、泣き寝入りをさせられる被害者は少なくないのです。

はびこる当局の拷問に批判が高まり、2014年12月、フィリピン議会は調査を実施すると約束しました。この動きを加速させるために、さらにフィリピン政府に働きかける必要があります。

今すぐフィリピン大統領に、拷問の調査と加害者の処罰を徹底させ、誰もが拷問を報告できる施策を講じるよう、求めてください。



 

拷問の恐怖にさらされるフィリピンの人びと

「本当につらい。特に、子どもたちはずっとお父さんに会いたがっていたから」
-被害者ダリウス・エヴァンジェリスタさんの妻

2010年3月、ダリウスさんは窃盗の容疑で逮捕されました。8月、警察に拷問され泣き叫んでいるダリウスさんの映像が報道で暴露されました。警官らはダリウスさんを裸にし、殴る蹴るの暴行を加え、性器に結んだ糸を引っ張っていました。この衝撃的な映像は、家族には耐えがたいものでした。それ以来、家族は彼の生死すらつかめていません。この事件で3人が逮捕、起訴されました。しかし、それはダリウスさんの拷問に関わった一部だけで、5年経ったいまも有罪判決を受けた者は1人もいません。

フィリピンでは2001年から2013年にかけて、拷問の被害件数は9倍にも膨れ上がっています。そのほとんどが市民を守るべき警官によるもので、被害の調査もまともに行われません。加害者が処罰されないことへの不信感、警察による報復の恐れから申し立てをしない被害者もいます。また、警察の権力乱用を調査する機関が多数あることや、賠償や補償を得るまでの手続きがあまりに複雑すぎることも問題です。

フィリピン警察による拷問撲滅に、あなたの力を貸してください。拷問の申し立てが調査され、関わった者の起訴と処罰が徹底されるような施策を講じること。そして、申し立て窓口をひとつにし、今の複雑な手続きを簡素化するよう、大統領に要請してください。

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進む法整備と現実との隔たり

拷問ルーレット拷問ルーレット

フィリピンは、法律で拷問を明確に禁止しています。2009年には画期的な拷問禁止法を制定しました。拷問を犯罪とし、違反した者には最大で終身刑を科すと定めたのです。しかし、これらの制度が機能していないのが実情です。

法制度と現実との隔たりを如実に示したのが、2014年1月に秘密拘置所で発見された「拷問ルーレット」です。警官は、ルーレットで拷問方法を決め、囚人たちを日常的に痛めつけていたのです。ルーレットには「30秒間のコウモリ姿勢(30秒間、逆さに吊るす)」、「20秒間のマニー・パッキャオ(20秒間、殴り続ける)」などが書かれていました。警官にとって、拷問は娯楽になっていたのです。

2014年、アムネスティは報告書を発表し、フィリピン警察による拷問の実態と加害者の不処罰が続いていることを指摘しました。この報告書が直接のきっかけとなって、12月、上院委員会が拷問に関する調査を行うと約束しました。このような前向きな兆しがある中、問題解決に向けてさらなる行動をとるよう、政府に圧力をかけることが重要です。

アクションに参加しよう!

今すぐフィリピンの大統領に、拷問の調査と加害者の処罰を徹底させ、誰もが拷問を報告できる施策を講じるよう、求めてください。署名はアムネスティでとりまとめ、フィリピン政府に提出します。

アクション期間 このアクションは終了しました。(2015年2月25日~7月10日)
要請先 フィリピンの大統領