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今月11月20日から、中東の国カタールで、サッカーのワールドカップが開幕します。4年に1度のこのサッカーの祭典の開催を世界中の人々が心待ちにしており、開催を祝福する報道で溢れています。
その一方で、カタールでは、2010年の開催決定以来、大会実施に必要なインフラや会場設備の建設に従事した何十万もの移民労働者が、労働者としての基本的な権利を踏みにじられてきました。建設現場で働く移民労働者は、強制労働や債務労働の被害に遭ったり、賃金を適切に支払われなかったり、劣悪な労働環境で労働に従事することを強いられてきました。その結果、命を落とす労働者も相次ぎました。
こうして大会の準備過程で明るみに出た人権の問題がきっかけとなって、ワールドカップに関連することだけでなく、移住家事労働者に対する搾取や暴力・性的虐待などの、カタール全土で働く労働者が日常的に直面している状況も、社会的な注目を集めています。
これらの人権の問題を受けて、アムネスティ・インターナショナルは、他の国際人権団体と共に、カタールでの移民労働者の権利侵害に対する救済策を提示するよう、国際サッカー連盟(FIFA)に対して要請してきました。FIFAは移民労働者の権利侵害に対する救済のための補償基金を設立することを発表し、この発表に対し、各国のサッカー協会や、スポンサー企業も賛同の声を寄せています。
ビジネスと人権カフェ第4弾では、アムネスティの調査結果等も紹介しながら、開催国およびワールドカップの準備において、どのような人権問題が起きているのか、説明します。
スポーツと人権や、ビジネスと人権、移民労働者の権利、またスポーツ全般について興味がある方は、是非ご参加ください。
<このセミナーで学べること>
- ワールドカップ開催国のカタールでは、どんな人権問題が起きているの?
- 企業や各国のサッカー協会、スポンサー企業等、関係者の反応は?
- ビジネスと人権とは? 企業の人権尊重責任とは?
日時
2022年11月24日(木) 19:00-20:00
場所
YouTubeにてライブストリーミング配信
参加費
無料
主催・お問い合わせ
アムネスティ・インターナショナル日本
E-mail:camp@amnesty.or.jp
スピーカープロフィール(予定)
アムネスティ日本 ビジネスと人権ボランティアチームのメンバー
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松本朱音/Akane Matsumoto
横浜国立大学卒。英エセックス大学 LLM in International Human Rights Law (Economic Relations)修了。修士論文では日本の技能実習生向けの非司法的救済メカニズムの効果について分析。アムネスティ日本ビジネスと人権チームボランティア。 -
平口心羽/Miu Hiraguchi
学習院大学法学部政治学科在籍。アムネスティ日本ビジネスと人権チーム・ユースチームに所属し、ビジネスと人権や、環境問題が人権に与える影響に関する活動に従事している。 -
田之上礼/Aya Tanoue
立教大学卒。サプライチェーンコンサルタントとして働くかたわら、社内のサスティナビリティイベント運営やアムネスティ日本でのビジネスと人権に関する活動に従事。特に興味のある分野はファッション業界におけるサプライチェーン上の人権。 -
遠藤瑞季 / Mizuki Endo
中央大学法学部国際企業関係法学科在籍。学内の海外派遣プログラムを利用し、ILO(国際労働機関)にて労働問題に関するリサーチに従事した経験がある。アムネスティ日本においてビジネスと人権に関する活動やユースチームの活動に従事。 -
平井采花/Ayaka Hirai
国際基督教大学卒。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)MA in Human Rights Law修了。国際人権NGOや国連機関でのインターンを経て、サステナビリティやビジネスと人権に関する活動に従事している。
参考リンク
- Unfinished Business: What Qatar must do to fulfill promises on migrant workers' rights(英語のみ)
- 酷暑と酷使で亡くなる移住労働者 悲嘆に暮れる母国の遺族
- FIFAワールドカップスタジアム建設 移住労働者への給与未払い
- 虐待と搾取で疲弊する移住家事労働者
- ビジネスと人権
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