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米国:
減刑の決断は、モンタナ州知事にゆだねられる

最新情報:
2012年5月30日
国名:
米国
対象者:
ロナルド・スミス
期限:
2012年7月 4日
配信日:
2012年5月30日
UA No:
73/2012

モンタナ州恩赦仮釈放委員会はロナルド・スミスの減刑に反対する評決を行った。スミスはカナダ人男性で、30年前に2人を殺害して州刑務所に収監されている死刑囚である。この評決はモンタナ州知事に対して法的拘束力はなく、知事は今でも死刑判決を減刑することができる。

同委員会は、5月21日付ブライアン・シュバイツァー州知事宛の書簡で、「当委員会は、5月2日に行った減刑に関する聴聞会の後、スミスの減刑勧告に反対するとの評決を行った。これは、大多数のモンタナ州民にとって、最も正しい判断である」と述べている。

スミスとロドニー・ムンロは1982年8月4日、ハーベイ・マッドマン・ジュニアとトーマス・ランニング・ラビット・ジュニアを射殺し、告発された。犠牲者2人はアメリカ先住民であった。ムンロは司法取引に応じ、加重事由のある誘拐罪を認め、60年の懲役刑判決を受けたが、1998年に釈放された。検察官は、スミスに同様の取引を申し出た。その条件は、殺人を認めれば死刑を免れ、約17年で保釈の資格を得る終身刑とすることであった。彼は取引を拒否した上で、殺人を認め、減刑に必要な証拠の提出を拒否し、死刑を求めた。1983年3月、判事は死刑判決を言い渡した。数週間以内にスミスの考えは変わり、「死刑を求めた時にはひどい鬱状態にあり、今では生きることを望んでいる」と述べた。1984年に判事は死刑判決を支持したが、1990年には判決は覆された。スミスは1992年に再び死刑判決を受けた。やがて判決は覆され、1995年に改めて死刑判決を受けた。抗告審判時に効力があったのは、この死刑判決と1983年の有罪判決である。

 2010年、第9巡回控訴裁判所は、「スミスの法廷弁護人は、犯罪事実や犯罪時のスミスの精神状態を調査することや、考えられる弁護手続きについてスミスが罪を認める前に話し合うことを怠った。しかし、スミスは、自分に不利となる不手際を弁護人が行ったことを立証していない」との判断を下した。3人のうち1人の連邦判事はこれに異議を唱えて、「スミスが半ば自暴自棄になることなく、司法取引に応じていたとすれば事態は変わっていた。また代理人が有効な弁護活動を行っていれば、スミスが異なる結論を出していたであろうことは十分に考えられる」と主張した。

1982年にスミスは24歳で、現在54歳である。第9巡回裁判所は、彼の矯正が順調に進み、所内では模範囚であり、深い自責の念をもって過ごしているとの多くの証拠に留意したが、「そのような問題は、減刑執行機関が考慮すべきものである」と述べた。5月2日の審問で、仮釈放委員会は、さまざまな証人から上記証拠の提出を受けた。スミスも証言し、自分が犯した犯罪について犠牲者の家族に「この上なく申し訳なく思っており、自分がもたらした苦痛に対して謝罪する」と伝えた。

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追加情報

モンタナ州恩赦仮釈放委員会の管理規定では、「請願者が長期間模範囚であることを実証した場合」、減刑を勧告することができる。5月2日の聴聞で、同委員会の委員は極めて多くの証人から、「死刑囚監房でスミスの振る舞いが他の模範となっており、本人が深い悔恨の念を抱いている」との証言を得た。減刑を支持する証人には、複数の元刑務所職員、臨床心理学者、カソリック教会の神父、刑務所の教育担当職員、元保護観察官、スミスの家族(死刑囚となって、スミスは娘や2人の孫を含む家族と強い絆を結んでいる)が含まれる。臨床心理学者は、「スミスの振る舞い、考え、行動に著しい変化が見られ、模範囚と考えられる」と述べている。この臨床心理学者は、スミスを担当した看守(複数)が、「彼は礼儀正しく、協力的な人物だ」と述べていると伝えている。モンタナ州の捜査当局と共に活動したことがあり、刑務所職員と何度も面接したことがある元FBI捜査官はこの見方に同意している。彼は、「刑務所職員たちが一様にスミスについて、模範囚であり、礼儀正しく、尊敬を集めている」と述べた。ある元刑務官は、22年以上スミスを担当した経験から、「もし私の意のままになるなら、スミスの死刑判決を仮釈放の可能性がある終身刑に減刑する。仮釈放のない終身刑にはしない」と述べた。

恩赦仮釈放委員会が定めた別の恩赦の判断基準は、「なみなみならない軽減・酌量の情状がある場合」である。スミスの弁護人(複数)によれば、彼は幼年時代にたびたび両親から身体的虐待を受け、アルコール依存という環境の中で成長した。スミス自身は11歳頃飲酒を始めた。子どもの頃、彼は法律を犯すようになり、16歳から大人の犯罪者と共に成人用施設に収容された。

2010年の決定の中で、第9巡回控訴裁判所は、広範囲に及ぶ心理テストの結果、スミスが犯罪発生時に「極度の情緒不安定状態にあった」との結論に達した。1995に行われた量刑再手続き聴聞会で証言した心理学者は、「15年間私が関わった死刑裁判で、これほど真に著しい更正を遂げた事例は見たことがない」と述べている。控訴裁判所は、「誰から聞いてもスミスは生き方を改めているが、この問題に関する判断は当裁判所の司法権が及ぶものではない。減刑請求は、行政機関の英知にゆだねる」と結論付けている。

2010年の判断の中で、第9巡回裁判所は、スミスの法廷弁護人がスミスの取り得る他の方策を本人が完全に理解できるようにはしなかったことを明らかにした。さらに、「適切な調査をすれば減軽事由となり得る(1)スミスが麻薬常用者であり、(2)本人が死にたがっていたという2つの事実を知らされてはいたが、弁護人は実行可能な弁護方法については何もスミスと話し合わなかったことを認めた。弁護人の怠慢によりスミスが不利益を被ることはなかったとの判断に異議を唱えるベティ・フレッチャー判事は、スミスの弁護人がそれまでに死刑裁判を扱ったことがなく、「悲しいほど役に立たず、驚くほどお粗末な弁護だった」と指摘した。フレッチャー判事は、スミスが有罪を認めたのは、抑鬱症によるものであり、何ヶ月にも及ぶ審理前拘留中の厳しい独房拘禁状態や殺人故に他の囚人から殺害の脅迫を受けたことによるものだったとの証拠を挙げた。スミスが(弁護人に)「私は有罪を認め、死刑を求める」と伝えると、弁護人がスミスを見捨てたのは記録から明らかだと、フレッチャー判事は主張している。情緒不安定という証拠に加えて、スミスが多量のLSDを使用していたことのみならず、殺人を犯した日まで大酒を飲んでいたという証拠を考慮して、フレッチャー判事は、彼が取り得る弁護の方法は他にあったと主張している。

アムネスティ・インターナショナルは、いかなる場合でも無条件に死刑に反対する。1977年からアメリカ合衆国では、1295人が死刑を執行された。これには、ごく最近では2006年8月にモンタナ州で処刑された3人が含まれる。2012年には、合衆国で18人の処刑が行われている。

アクションしてください。

英語あるいは母語で、以下の内容のアピールを作り、航空便、航空書簡(全世界90円)、電報、ファックス(あるいはeメール)で、できるだけ早く送ってください。同じ内容のアピール例文が後に続きます。それをご利用ください。

  • この事件の犯罪の重大さを認め、犠牲者家族へ哀悼の意を伝える
  • スミスが自責の念を抱き、服役中の態度を改めて、他の模範となっていることを裏付ける多くの証拠があることに言及する
  • スミスの減刑をシュバイツァー知事に要請する

宛先
モンタナ州知事
Governor Brian Schweitzer
Office of the Governor, Montana State Capitol Bldg., PO Box 200801, Helena, MT 59620-0801, USA
ファクス: +1 406 444 5529
E-メール: http://governor.mt.gov/contact/commentsform.asp (米国内の住所が必要)
書き出し: Dear Governor

コピーの宛先
駐日アメリカ合衆国大使
〒107-8420 東京都港区赤坂1丁目10-5
駐日アメリカ合衆国大使館
特命全権大使:ジョン・ビクター・ルース 閣下
His Excellency Mr. John Victor ROOS

できるだけ早くアピールを出してください。

(アピール例文:モンタナ州知事宛の場合)
 

Governor Brian Schweitzer
Office of the Governor,
Montana State Capitol Bldg.,
PO Box 200801, Helena, MT 59620-0801,
USA
↑宛名を記入

Dear Governor,
↑書き出しを記入

I am writing this to express my concern for Ronald Smith, a Canadian on the state's death row for a double murder he committed 30 years ago.

I acknowledge the seriousness of the crime he committed, and would like to express deep sympathy for the victims' families.

However, I would like to note the extensive evidence of Ronald Smith's remorse, remarkable reform and exemplary prison conduct.

I urge you to grant clemency to Ronald Smith as soon as practicable.

Thank you for your prompt attention to the above.

Sincerely yours,

ここにあなたの名前と住所を記入


cc: Mr. John Victor ROOS,   Ambassador of the United States of America in Japan

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