- 最新情報:
- 2023年7月 5日 (更新情報)
- 更新履歴:
- 2023年1月29日
- 国名:
- ホンジュラス
- 対象者:
- 自然保護活動家（男女）
- 期限:
- 2023年8月31日
- 配信日:
- 2023年7月 5日
- UA No:
- 003/2023
6月15日、ホンジュラス北部コロン県トコアのグアピノール川周辺で鉄鉱石の採掘に抗議していたオクエリ・ドミンゲスさん（写真）が殺害された。ドミンゲスさんの兄弟アリ・ドミンゲスさんも1月に武装集団の襲撃を受けて亡くなっている。一方、検察は今年2月に、カルロス・エスカレラス国立公園内の採掘計画に法的問題があると訴えた6人を訴追した。政府は、グアピノール川の自然保護を求める人たちの身の安全を保証し、また自然保護活動家の襲撃事件の犯人を捜査すべきだ。
国立公園内での採掘計画の合法性を問うグアピノール川周辺地域の人々への嫌がらせや襲撃が絶えない。良心の囚人として知られる「グアピノール川の8人」の勾留も続いている。
1月7日、市民活動団体に所属するアリ・マグダレノ・ドミンゲス・ラモスさんとジャイロ・ボイラ・アヤラさんが帰宅途中に殺害された。アリさんは、訴追されているレイナルド・ドミンゲスさんの兄弟でもある。2月に訴追された6人は、フアン・ロペスさん、レオネル・ジョージさん、レイナルド・ドミンゲスさん、マルコ・トゥリオ・ラモスさん、アダリ・セディージョさん、エウヘニオ・エスキベルさん。6人全員が、鉱山会社と当局から狙いをつけられている32人のリストに入っている。
トコア市（コロン県）の様々な住民団体は、公共資産保護委員会と共に、鉱山会社ILPがカルロス・エスカレラス国立公園内の採掘権を得たことに抗議してきた。地域住民は2018年8月、採掘権の認可や採掘企業の搾取に抗議して抗議テントを設置し、地方裁判所に告発状を出したが、今も係争中である。公共資産保護委員会の委員は、グアピノール川とサンペドロ川の保護活動で少なくとも2件の刑事訴追を受けている。訴訟手続中、ラモスさんら委員は数カ月間収監されていた。
こうした刑事告発により、きれいな水を保護する権利を訴えただけで、グアピノール川保護活動家8人が2年以上も不当に収監されることになり、国際的な非難が巻き起こった。アムネスティの調べで、告発内容に多数の誤りがあることがわかり、8人を「良心の囚人」と呼んだ。また、会員に対する差別や監視などが続いていることを非難した。採掘プロジェクトの中止も要求してきた。
人権活動家にとってホンジュラスは世界で最も危険な国の一つといえる。活動家たちの奮闘にも関わらず、ホンジュラスは、環境保護に関わるエスカス条約に署名していない。2021年4月に発効したこの条約は、加盟国に環境活動家の保護を義務づけている。
昨年、国連人権高等弁務官事務所は、ホンジュラスで人権擁護者11人が殺害されたことを確認したが、そのうちの6人は土地と環境を守る活動家だった。今年に入って殺害が急増し、弁務官事務所によると、2カ月足らずの間に少なくとも8件の土地と環境の擁護者が殺害されたが、ホンジュラスがエスカス協定に署名しない状況は続いている。
アクションしてください。
当局に以下の要請を盛り込んだ英語の要請文をメールまたはツイッターでできるだけ早くお送りください。なお、現在、郵便は利用できません。
- 環境保護活動家3人の殺害事件の捜査を全力で実施し、一刻も早く犯人を特定し逮捕する。
- 当局は、グアピノール川の保護活動家の訴追を取り消し、活動家の保護に注力する。
要請例文
Mr. Oscar Fernando Chinchilla
Attorney General
Posta Edificio Lomas Plaza II,
Col. Lomas del Guijarro,
Tegucigalpa,
Honduras
Email: fiscaliageneralhnd@gmail.com
Twitter: @MP_Honduras / @ofchb
Dear Attorney General,
I am writing to express my concern about the serious risk situation of the defenders of the Guapinol river in Tocoa, department of Colón. Five months after the killing of human rights defenders Aly Magdaleno Domínguez Ramos and Jairo Bonilla Ayala on 7 January 2023, Oquelí Domínguez was killed in the community of Guapinol on 15 June 2023. The authorities have yet to identify all responsible for these murders. Oquelí Domínguez is brother of Aly and Reynaldo Domínguez. Reynaldo is one of the five Guapinol defenders that on 7 February 2023 were notified that the prosecutor's office in Tocoa had appealed in December 2022 a favourable resolution of the Supreme Court of Justice that annulled unfounded criminal proceedings.
The authorities responsible for the investigation of the killings of Oquelí and Aly Domínguez, as well as well as Jairo Bonilla must respect the right of the human rights defender's families to justice, truth, and reparation. According to international human rights standards, authorities must consider the victim’s human rights work as a hypothesis for these crimes. Therefore, I urge you to urgently to conduct a prompt, independent, impartial, and exhaustive investigation to identify all responsible for the murders of both defenders. Authorities must refrain immediately from using the justice system to harass the defenders of the Guapinol river and take immediate steps to fully provide appropriate protection.
Yours sincerely,