国連は、6月20日を「世界難民の日」としています。

これにちなんで、関西では毎年、難民支援を行うNGOが共同で「世界難民の日・関西集会」を開催しており、今年の集会は6月15日(日)の午後、大阪市住まい情報センター・ホールで開かれました。
そして今回の集会には、アムネスティの大阪難民チームが参加し、集会の開催協力とブース出展を行いました。

大阪難民チームが当日の様子を報告します。

昨年、日本において2,642人の方が保護を求めて難民申請を行いました。 しかしそのうち難民と認定された方は2人にとどまり、ほかに、長年の異議申立や裁判を経て難民と認定された方もわずか4人です。日本は1982年に難民条約を締結して以来その加盟国であり続けていますが、法務省入国管理局が難民認定の判断を下すことはほとんどなく、その数は、同じく難民条約に加盟している他の欧米主要国の認定数を大きく下回ります。

現在法務省は、さらに保護条件を厳しくする方向で、難民認定制度の見直しを検討しています。このことから、今回の関西集会では、全国難民弁護団連絡会議代表の渡邊彰悟弁護士をお招きし、「なぜ日本では難民認定されないのか」について、数多く難民弁護をしてきた経験に基づき、講演していただきました。

講演では、渡邊弁護士に国際比較や実例を示しながら説明いただきました。
具体的には、

・非正規滞在者の取締りを行う入国管理局が同時に難民保護を担当することに根本的な問題がある

・トルコの少数民族であるクルド人が一人も認定されないように、人道上の問題である難民認定が、外交上の配慮に引きずられている

・日本では、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が各国に示している難民認定の考え方とは異なる、厳格な審査が行われている

などの指摘を挙げていただき、参加された方々からは、「法手続きの現場で起きていることや、認定数が少ない理由が理解できた」などのお声をいただき、大変好評な講演となりました。

また、難民申請中である3名の方からは、入国管理局やNGO、UNHCRに向けた、人道的な立場からの認定審査を求める内容の要請がありました。
各NGOのブースにおいては、海外の難民状況の報告やそれぞれの活動報告、さらには写真の展示を行うブースもあり、多彩な催しとなりました。

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各NGOの多彩なブース

 

当日はサッカー・ワールドカップの日本代表戦初日でもあり、そのせいか参加者が例年より少なめとなったのが惜しまれるところでしたが、それでも120人を上回る多くの方にご来場いただきました。
皆さまには有意義な時間を過ごしていただけたのではないでしょうか。

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