7月3日(金)、名古屋入国管理局へアムネスティ会員・国内人権ネット会員13名で参観しました。参観引率責任者の津田が報告します。

施設見学

定刻の14時から大会議室にて、DVDによる「入管行政の紹介」の説明があった後、参観時の注意事項が伝えられ、続いて施設見学が始まりました。見学は担当職員4名の引率で行われました。

  • 「診療室・処置室」(4階)など
    はじめに、エレベータで4階にあがります。内部の廊下や金属製の扉は全て灰色で色彩がなく、また、窓も全くないため、閉塞感を感じました。収容区域への扉は二重になっており、一方の扉が施錠されていないともう一方が解鍵できないようになっています。「書庫」、「立ち入り禁止」、「摘発・身柄受け入れ室」などの表示が見える廊下を通り、「診療室・処置室」へ。部屋の中には心電図、血圧計、高圧蒸気滅菌器などが置いてあります。常勤医はおらず、週2回、内科医の診療が行われるそうです。この部屋の廊下を挟んだ向かいに「レントゲン室」があります。
     
  • 女子収容区域(5階)
    その後、女子収容区域である5階へ(男子収容区域は6階)。 「プライバシーの問題があるので内部を覗かないように」との担当職員の注意を聞きながら、「見張り室」がある廊下を通り「面会室」へ。この面会室は、アクリル板で分けられているだけで同じ構造になっています。違っている部分は監視側のドアにタイマーが貼り付けてあることです。これで面会時間を管理しているようです。
     
  • 「小運動場」(5階)、「大運動場」(屋上)
    次に、15メートル四方くらいの「小運動場」に行きました。6階建の建物の5階の端に作られています。周囲は壁と灰色の金属フェンスで覆われていて、外部の景色は一切見ることはできません。続いて、屋上の「大運動場」に出ました。ここは小運動場よりもひと回り大きく、床表面には緑色で少し柔らかい床板が貼られています。周囲はやはりフェンスで覆われていて、外部の景色は一切見ることはできません。上方はネットがあるものの、空が見えました。また、大運動場の出入り口付近には、2年前にはなかった洗い場が設置されていて、金属スノコと水道栓があり、足を洗うことができるようになっていました。

    ここまでで収容区域の見学は終了しました。前回同様、今回も居住空間の見学はできませんでした。
     
  • 各種窓口(1・2階)
    その後、1階の「出頭申告窓口」「面会受付」「インフォーメーションセンター」、2階の「申請窓口」を見学しました。「出頭申告窓口」はオーバーステイの人や偽造パスポートで入国した人が自ら出頭する窓口です。

質疑応答

会議室に戻り、8人の職員の方が出席し、こちらからの事前質問への回答が口頭で行われ、若干の質疑応答が行われました。

事前質問への回答では、収容の状況や、処遇、戒具の使用、難民認定状況について聞くことができました。7月1日の時点で、187名が収容されており、ベトナム・フィリピン・中国の方が多いそうです。うち男性は139名、女性は48名になっています。その収容に関わる職員は66名ということで(今年度の総職員数は480名)、少ない人数で対応されているのが分かります。収容者のなかで数は少ないものの自傷行為があったことなども分かりました。

質疑応答を受けて

戒具(手錠・腰縄)は、外部医療機関で診療を受ける際にも使用されています。しかし、戒具使用について厳格に定めている被収容者処遇規則は外部医療機関移送時などの護送時には適用外で、護送時には別の内部規則があることがわかりました。また、被収容者処遇規則はインターネット上で公開されていますが、この内部規則は公開されていないこともわかりました。戒具の使用は、必要最低限度でなければならず、人権侵害の可能性もあります。今回の質疑応答で得た情報を精査し、今後も追及していきたいと思います。

今回アムネスティの参観を受け入れていただいた名古屋入国管理局の皆様、どうもありがとうございました。

開催日 2015年7月3日(金)
場所 名古屋入国管理局

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?