2018年2月21日(水)、喜連川社会復帰促進センターを10名で参観しました。施設は栃木県さくら市にあり、JR東北本線氏家駅からタクシーで20分ほどかかります。東京ドームの約9倍の広大な敷地面積(425.891㎡)があります。主催した国内人権ネットのメンバー、神谷が報告します。

喜連川社会復帰促進センターは2008年10月、東日本では唯一のPFI手法と構造改革特区制度を活用した、新しいタイプの刑務所として運営を開始しました。

「PFI(Private Finance Initiative)」とは、公共施設などの建物、維持管理、運営などを民間の資金やノウハウを活用して行う手法です。具体的には処遇の決定などは権力行使部分の従来の刑務官が行いますが、受刑者の行動監視などの警備・総務はセコム、給食・衣類・日用品はエームサービス、清掃・維持管理などは東京美装興業、作業・職業訓練・医療事務は三井物産、教育は小学館集英社が担当します。

社会復帰サポート喜連川株式会社という特別目的会社を設立し管理運営しています。説明をしてくださった方も、セコム喜連川経理課の職員だったので、以外でした。

収容定員は2,000名、収容対象者は犯罪傾向の進んでいない受刑者(男子)ですが、現在は1,284名と64.2%の収容率となっています。これは開設以来、男子は右肩下がりで減っており、全国的傾向と一致するとのことです。また女子は逆に過剰収容となっているとのことでした。

特別永住者を除く外国籍の人はいません。障害者が250名、介助を要する人が12名。平均刑期は3年6カ月、平均年齢は43才。最高は84才。

食事での補給カロリーは1日2,300~2,600カロリーで、日中作業が座位か立位、身長が185センチ以上ならカロリーは高めの食事が配食されるとのこと。作業報奨金は仕事内容によって異なり、出所までは施設が預かります。ただし、事情がある受刑者の場合は、犯罪被害者や家族への送金が認められているそうです。

部屋には空調設備がありました。また、面接は単に面談だけではなく、受刑者によってはジュース、スナック菓子、食事なども予約すれば飲食できる優遇制度を設けているそうです。

社会復帰に関しては、各種の資格(介護職員初任者、クリーニング師、調理師など)の取得促進もあり、92.2%の人が、行き先が決まって出所するとのこと。さらに、この2月からは、外勤制度の試行を開始したそうです。社会福祉士は3人おり、出所後の調整をしているとのこと。また、年金の申請免除などの案内は6、7年前から全国でしているとのことでした。

私はこれまで、たくさんの刑務所や少年院などを見学しましたが、この施設は名称、施設での様子が従来のものとは異なる印象を受けました。

お忙しい中、参観を受け入れ、丁寧にご対応いただいた喜連川社会復帰促進センターの皆さま、ありがとうございました。

実施日 2018年2月21日(水)
場所 喜連川社会復帰促進センター
主催 アムネスティ日本 国内人権ネット

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