1. ホーム
  2. ヒューマンライツコミュニティ
  3. イベント報告
  4. 【イベント報告】「神奈川県立おおいそ学園」参観報告

人権の「今」がわかるニュース

イベント報告【イベント報告】「神奈川県立おおいそ学園」参観報告

2018年12月6日アムネスティ日本 国内人権ネットワークの活動の一つである児童自立支援施設を訪問しました。今回の訪問先は「神奈川県立おおいそ学園」でした。

当日は二宮駅に集合し、バスで学園に向かいました。学園周辺には住宅などもありましたが、自然に囲まれている気持ちのいい場所という印象を受けました。

当日の流れは学園の概要説明→質疑応答→施設見学という流れでした。園長の挨拶に始まり、副園長、自立支援課の職員、参観担当職員の方々からお話を伺いました。

■入所している子どもたちについて

  • 問題を起こす子どもたちが多いが、昔のいわゆる非行少年とはタイプが異なり、発達障がいや、虐待によって家庭でうまくいかなくなった子どもたちが多い。
  • 訪問時、中学生が9人おり、内2人が高校進学を希望。7人は進学を希望しておらず、その中には障がいを持っている子どももいる。また、就職していく子どもたちもいる。
  • これまで、中学2年の途中で入所し、中学3年で卒園というパターンが多く、1年4カ月が平均在園期間。
  • 現在のところ、外国籍の児童はいない。

■施設について

  • 明治33年設置、創立150年になる。
  • 同施設は門扉が閉められておらず、開放されている。その中で、制限された生活を送ることが目的であり、福祉教育と日々の支援を行なっている。

■学園での生活について

  • 子どもたちの権利を擁護することに重きを置いている
    →例えば、子だもたちからの意見表明ができるように意見箱「子どもポスト」がある。
  • 桂寮、竹寮、梅寮の3つの寮があり、桂寮:発達障がいの子が多く小学生が多い。竹寮:非行が進んでいる子たちが多い。梅寮:中卒の子どもを自立支援している。などの傾向がある。1寮につき12名で計36名受け入れ可能。
  • 発達障がい者が増えいているので、現在は2人部屋を1人で使用。個室になっている。

■日課について

  • 授業後にはクラブ活動があり、基本は全員参加。もうすぐ卓球大会があるとのことで、子どもたちも張り切っているとのこと。
  • 土曜には農作業もあり、果樹園などでの収穫作業や肥料やりなども行う。
  • 日曜にはレクリエーションもあり、寮対抗のサッカー大会や、落ち着いて生活ができている時には外に釣りに行ったり、マラソンをしたり、月に1度の買い物訓練も。

ここで印象的だったのは、発達障がいの子どもが増えいていることもあり、2人部屋を1人で使っているということでした。

「コミュニケーション障がいなどから、周りの人とうまくやっていくことができない子どもたちが増えていて、そこからトラブルが起きることもあることは理解しているが、そこであえて1人にせず、複数名で部屋を使うことは考えないのか。」との質問をしたところ、「まずは1人でじっくり考える集中した時間を持つことが大切だと思っている。」との回答をいただきました。

実際、どれが最善の方法かということについては結論はなく、子どもたちそれぞれの性格によって異なることから、難しい問題だなと思いました。その中で職員の方たちが日々、子どもたちのことを考え取り組まれていることを考えると、頭がさがる思いでした。

■取り組み

  • 心理治療の中には、性加害治療プログラムなどがあり、児相と連携して実施している。
  • 家族再統合支援などでは、親子がうまくいくようにと宿泊プログラムも行っている

その他施設では、規律正しい生活を送るということだけではなく、みんなと一緒に楽しめる機会もあり、年末発表会などがあるとのことでした。SWATの劇を作ったり、ダンスの発表など、寮ごとに出し物を考えるそうです。

■施設見学

説明を受けた後、教室や寮などを見学させていただきました。予定では、子どもたちが実際に授業を受けている様子を見学できることになっていたのですが、予定時間がずれてしまい、かないませんでした。しかし、施設はとても明るく、子どもたちがここで活発に生活しているイメージが持て、いい印象を受けました。

私自身、自立支援施設の訪問は初めてでした。これまで訪問した、矯正施設や難民収容施設などと比較すると、暗さがなく、明るい展望がひらけているように思えました。

寮の天井には、以前ここから脱出を図った子どもが作ったの穴のようなものがあるなど、明るい部分だけではありませんでしたが、説明をされた職員の方々の強い熱意に光明が感じられ、この施設の存在は多くの子どもたちの支えとなり、よりスムーズな社会生活に導くものになれているな、と感じました。

1回の訪問でわかることは非常に少なく限られているとは思います。でも、やはり自分の足で歩いて見て、空気を感じることは大切だし、意義のあるものだと思いました。

訪問を受けてくださった施設の方々、訪問をアレンジしてくださったアムネスティの方々に感謝の気持ちを表し、報告を終わらせていただきます。

報告者:加瀬千奥(国内人権ネットワーク会員)

hrc_SK_20181206.jpg

実施日 2018年12月6日(木)
場所 神奈川県立おおいそ学園
主催 アムネスティ・インターナショナル日本 国内人権ネットワーク

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?

 

このページの先頭へ戻る

今、必要なアクション

ニュースレターを無料でお届け!

メルマガに登録する(毎週木曜・無料配信)