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イベント報告【イベント報告】島根あさひ社会復帰促進センターの参観記録

2019年2月6日、島根あさひ社会復帰促進センターを9名で参観しました。

ほとんどの刑務所は交通の不便な所にありますが、社会復帰促進センターという名称の刑務所(半官半民のPFI方式)は新設なのでいっそう僻地にあります。

島根あさひは、最寄りのインターチェンジまで広島市から高速バスで1時間40分、島根県の浜田からは30分の距離にあり、インターからは徒歩で15分ほどかかります。

日本の刑法犯の認知件数は2002年をピークに15年連続して減少しており、入所受刑者数は戦後最低(2018年犯罪白書)。このため、島根あさひは収容定員2,000名のところ現在の収容者は1,253名となっています。

センター長の案内で施設を見学し、そのあと質疑応答をしました。

この施設の名称が「社会復帰促進」ですから、理容科、調理科、建設機械科、情報処理技術科、介護福祉科など職業訓練のコースが複数あります。珍しく思えたのは、神楽面(かぐらめん)制作科、点字翻訳科、岩見焼(いわみやき)科、石州和紙(せきしゅうわし)制作科、音訳科そして盲導犬の世話をする科など就職につながるとは思われない科があることです。

そのことを質問しますと、受刑者に「自己肯定感」を持っていただきたいからとの話でした。「自己肯定感」は、人が自尊心を持って生きる上で不可欠ですから、このような科があることは良いことでしょう。

知人に島根あさひの元受刑者Kさんが居ます。彼にどの科にいたか聴きますと、神楽面科に居たとのこと。感想は、いろいろ勉強になって良かったそうです。

彼から聴いて問題と思ったことは、出所時の旅費です。彼の帰住地は愛知県で、島根あさひから帰る旅費は自分持ちです。3年弱の服役で出所時所持金3万円あまり、そのうち1万円以上が旅費に消えたそうです。出所の直前に帰住地の刑事施設に本人を移動させるか、旅費を法務省が負担するべきではないでしょうか。本人は、自分の意志で島根あさひに行ったのではないのですから。

現在、どこの刑務所でも大きな問題は、高齢受刑者と知的・精神障がいのある受刑者のことです。島根あさひでも、一般の受刑者と同様に働けない受刑者のための寮内工場で81名が働いているとのこと。

障がいのある受刑者について質問しますと、精神障がい80名、知的障がい40名、発達障がい3名、身体上の疾患または障がいは345名、ろうあ1名でした。知能指数を聴きますと、49以下が6名、50~59が25名、60~69が70名とのこと。合計しますと101名もの知的障がい者が「社会復帰促進」施設に収容されているわけです。

窃盗や詐欺などで法に触れた彼らを受刑者にするのではなく、社会で生活できるようにする仕組の必要性を思います。

Kさんに島根あさひの処遇について尋ねると、刑務官も民間の先生も親切にしてくれた、とのこと。私たちに対してもセンター長は丁寧な対応をされました。

文責:石川 徹

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実施日 2019年2月6日(水)
場所 島根あさひ社会復帰促進センター
主催 アムネスティ・インターナショナル日本 国内人権ネットワーク

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