1. ホーム
  2. ヒューマンライツコミュニティ
  3. イベント報告
  4. 【イベント報告】京都少年鑑別所参観報告

人権の「今」がわかるニュース

イベント報告【イベント報告】京都少年鑑別所参観報告

2019年2月26日(火)午後、京都少年鑑別所・京都法務少年支援センター(かもがわ教育相談室)を、参加者9名で訪問見学しました。

場所は京都市左京区吉田上安達町37番地、京阪電車「出町柳」駅から徒歩5分ほどの鴨川沿いにある交通便利な所にあります。所長からプロジェクターを使った全体説明の後、所内見学、質疑応答という手順で進められました。以下、当日の私のメモから箇条書きで報告します。

少年鑑別所について

  • 全国に52か所ある。1949年の少年法及び少年院法の施行により発足、現在は2015年施行の少年鑑別所法により運用されており、この法律により少年鑑別所に法務少年支援センターが併設され、地域の相談業務等にも取り組むようになった。
  • 家庭裁判所から観護措置されて少年鑑別所に送られる。期間は原則4週間、犯行否認の場合など例外的に最大8週間に延長できるが、鑑別のための延長は認められない。年齢はおおむね14歳から20歳未満だが、下限年齢は定められていないので、14歳未満の場合もある。

京都少年鑑別所について

  • 1949年1月、宇治市京都医療少年院の一部を借用して京都少年観護所として発足。1951年3月、現在地に移転。1952年8月、京都少年鑑別所に改称。1970年7月、現庁舎竣工(福岡少年鑑別所の次に古い庁舎)。
  • 職員は現在31人(男性23人、女性8人)。内訳は法務教官21人、法務技官(心理)8人、医師2人(精神科1人、消化器科1人)。また、視察委員4人(内訳:弁護士、医師、町内会長、教育委員会)。
  • 職員は自宅通勤者が多い。神戸少年鑑別所の職員はほとんどが敷地内の職員寮からの通勤だったので、同じ少年鑑別所でも地域によってちがう。
  • 職員は専門職なので少年院、鑑別所を中心に人事異動がある。
  • 組織としては所長、次長の以下庶務課、医療課、鑑別部門に分かれる。
  • 入所人員:収容定員は77人(うち女子は10人)。訪問時現在男子7人、女子1人。多いときで25人くらい入所している。年間入所人数は昨年1年間190人で10年前の3分の1ほどになっている。
  • 鑑別について:面接、心理検査、行動観察、医療的診断を行い審判の1週間くらい前に判定会議を行う。そして、処遇方針、鑑別判定をだして、家庭裁判所に鑑別結果通知書を送る。
  • 京都少年鑑別所の1日:7時起床。8時朝食。9時運動(1時間)、面会、健康診断、面接、調査、心理検査など。11時30分昼食、休憩。13時入浴、各種行事。17時10分日記、教養ビデオ視聴。19時テレビ視聴(番組は職員が選択)。21時就寝。
  • 食事は3食とも業者発注の弁当給食。
  • 所内での取り組み
     学習支援:外部講師(BBS会員)による英語、数学の補修授業
     就労支援:京都自立支援サポートセンターによる就労支援セミナー
    各種講和:図書館職員によるブックトーク。ドコモ社員によるスマホケータイ安全教室。京都新聞記者による新聞読み方講座など。
    季節の行事:観桜会。七夕祭。クリスマス会など毎月開催
  • 施設:単独室は3畳ほどの広さ(うち1畳は便器、洗面所)、テレビが1台ある。集団室は8畳ほどの広さで6人部屋だが、現在は入所人数が少ないので使われていない。部屋には冷暖房がないので、廊下から冷気や暖気が入るようにしている。昨夏は猛暑のため扇風機やアイスノンにより熱中症対策をして体温測定を1日2回した。昨年は熱中症者はでなかった。古い施設だが今のところ改修計画はないとのこと。
  • 保護室が1室ある。自傷など暴れる子どもを入れる。場合によっては手錠、ヘッドギア等使用することも。医師の意見を聞いて施設長の判断で入れる。室内はトイレ、電気のみあり、自傷につながらないよう、ダンボールの机、プラスティックの食器で食事を摂る。年間1-2件使用する、昨年は1件のみ。
  • 入所者のうち、7割がはじめての入所で3割は再非行での再入所。
  • 外国人は年間数人入所するが日本で生活している子どもが多いのでほとんどの子が日本語が話せる。

京都法務少年支援センター(かもがわ教育相談室)について

  • 2015年の少年鑑別所法施行により、地域の青少年の健全育成に取り組むために始まった活動
  • 昨年の個人援助は119件、機関等援助は197件
  • 個別相談のほか、講演、研修会、各種機関との連携に取り組んでいる
  • 知的障害者施設と連携。障害に関する講話をしに来てもらったり、施設での法教育授業を行ったり

最近の少年犯罪の傾向について所長の感想

  • 昔の少年は暴走族など外でやんちゃをしていた。今はインターネットの時代で人付き合いが苦手な子が外で店員相手にきれてトラブルなど、非行形態が変わってきている。

以上、簡単に報告させていただきました。私は少年鑑別所は大阪、神戸に続き京都で3か所目の訪問見学ですが、どの施設も少子化及び非行減少によりかなり施設定員を下回る入所人数になっています。京都に関して言えば、施設の老朽化が目立ち改修または建替えが今後の課題になるのではと思いました。少年鑑別所は入所期間が1か月ほどですので、短い期間での調査、検査、支援等、職員の方々の大変さが伺えます。

今回、所長はじめ、お忙しい中対応してくださった職員の皆様にはこの場を借りましてお礼を申し上げます。また、いつもとりまとめていただき、全国を駆け巡っている小谷さんにはその意義ある活動に敬意と感謝の気持ちを伝えたいと思います。いつも本当にありがとうございます。

アムネスティ会員:林 英樹

京都少年鑑別所参観報告

実施日 2019年2月26日(火)
場所 京都少年鑑別所・京都法務少年支援センター
主催 アムネスティ・インターナショナル日本 国内人権ネットワーク

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?

 

このページの先頭へ戻る

今、必要なアクション

ニュースレターを無料でお届け!

メルマガに登録する(毎週木曜・無料配信)