危機にある個人 - 師濤(しとう)さん Shi Tao

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中国のインターネット検閲とYahoo!──問われる企業責任

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中国のジャーナリストであり詩人でもある師濤(Shi Tao)さんから自由を奪ったもの、それはメールでした。

師濤さんは、Yahoo!(ヤフー)のメールアカウントを使って、2004年4月に米国へメールを送信しました。 Yahoo! は師濤さんの個人情報を中国当局に提供し、その結果、師濤さんのメールは当局の検閲を受け「海外に国家機密を不法に提供した」という理由で逮捕されたのです。師濤さんが送ったメールは、天安門事件記念日の期間中に報道が扇動して社会不安を引き起こさないよう警告する、中国共産党の内部指令書に関連した内容でした。

師濤さんは2005年に有罪判決を受け、10年の刑に服しています。

家族は当局によって自宅 や職場で嫌がらせを受け、師濤さんとの面会も容易ではありません。

2008年5月に収容されている刑務所を訪れた師濤さんの兄によると、拘禁施設における師濤さんへの処遇は改善され、労働を強いられることはなく、新聞を読みラジオを聴くことを許されているそうです。

Yahoo! は、師濤さんの個人情報を中国当局に提供した時にはその調査内容を知らなかったという宣誓供述を議会に提出。2007年11月、下院外務委員会はこれを非難し、Yahoo!の元最高経営責任者であるジェリー・ヤン氏が同委員会と傍聴席にいた師濤さんの母親の高琴声さんらに謝罪する一幕もありました。

中国当局によるインターネット検閲と個人情報収集に協力したYahoo!は、その企業倫理が問われています。

「表現の自由」への遠い道のり

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アムネスティは、中国政府が検閲によって人びとの表現の自由を弾圧している問題を訴えています。

さらにアムネスティは、師濤さんや同様の理由で投獄されている人びとが即時無条件に釈放されるよう、中国当局に要請しています。

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