危機にある個人 - 楊春林(ようしゅんりん)さん Yang Chunlin

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「オリンピックではなく、人権がほしい」

楊春林さんは、充分な補償なしに土地を奪われた地元の農民4万人以上が起こした法的手続きの支援をしていました。

2008年の北京オリピック開催の年、地元の農民は、土地の強制収用などの人権侵害から注意をそらすために北京オリンピックが利用されていると感じていました。そうした農民の不満を汲み取って、楊さんは2007年のはじめから「オリンピックではなく、人権がほしい」というスローガンを使ってキャンペーンを始めたと言われています。 その後、このスローガンは各地で使われるようになりました。

楊さんは、このスローガンに同意する人の署名集めをしたところ、これが罪にあたるとされ、2007年7月6日に拘禁され、8月23日に「国家政権転覆扇動罪」で起訴されました。2008年 3月24日、黒龍江省佳木斯(ジャムス)市の裁判所は、わずか20分の公判で楊さんに禁固5年の判決を言い渡しました。

楊さんは身柄拘束後、他の同房者たちに人権について話しているとも伝えられています。

繰り返される拷問

楊春林さんは拘禁中に幾度となくつらい拷問を受けています。

拷問は、鉄のベッドの四隅に手足を伸ばして鎖でつなぐというもので、この拷問を受けた者は、全身に激しい痛みを感じ、飲食・排便もその体勢でし なければなりません。楊さんは、他の囚人がこの拷問を受けるのを見せつけられて、彼らの排泄物を片付けさせられたものと思われます。

楊さんは無罪を主張していましたが、家族によると上訴はしない意向だといいます。楊さんの家族は「わたしたちは上訴してほしいが、彼は中国の司法制度を信用していないので、上訴すべきかどうか判断しかねている」と話しました。

楊さんが家族と会うことを初めて許されたのは2008年7月10日で、警察による逮捕から実に年が経過していました。

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