地域紛争 - ガザ紛争から2年 ~犠牲者のために公正な裁きと補償を~

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topic_gaza09.jpgイスラエル軍の攻撃で生じた爆発の煙に口をおおうパレスチナ人女性。 2009年1月14日。ガザ市。 (c) AP/PA Photo/Khalil Hamra

裁かれない戦争犯罪

2008年12月27日から2009年1月18日にかけてイスラエルは「キャスト・レッド(鋳込まれた鉛)」という軍事作戦を展開し、パレスチナのガザ地区に大規模な破壊と被害をもたらしました。

約1400名のパレスチナ人と13名のイスラエル人が、この紛争によって殺されました。パレスチナ人の死者の大部分と3名のイスラエル人は、武器を持たない市民でした。ガザの多くの建物が完全に破壊されてしまいました。

イスラエル軍は民間の建物を攻撃し、正当な軍事目標と民間人を区別しない無差別攻撃を行ないました。ま た、人口密集地域に無差別に白リン弾を繰り返し使ったことが明らかになっています。一方、ガザの事実上の統治者であるハマスやパレスチナ武装勢力は、イス ラエル南部にむけてロケット弾や迫撃砲を使って無差別に攻撃しました。

topic_gaza10.jpgガザから発射されたロケット弾警報の間のイスラエル人女性と2人の子ども。2009年1月7日。イスラエル南部のクファール・アッザ(c)AP Photo/Sebastian Scheiner

国連人権理事会によって設立されたガザ紛争についての国連事実調査団は、2009年9月に報告書を発表し、両者に戦争犯罪および人道に対する罪と思われる行為があったと結論づけました。報告書は、裁きと犠牲者への補償を確実にするために、詳細な勧告を含んでいました。

紛争から2年が経っても、イスラエルとガザの当局は包括的で効果的な調査を行なわず、犠牲者に対する正義 を果たさないでいます。ハマスはパレスチナ武装勢力による違反行為を真摯に調査しておらず、誰も紛争中の侵害行為で裁かれていません。イスラエルの調査 は、「キャスト・レッド」作戦に直接関わった部門も含む軍によって実施され、その内容は独立性や透明性などを欠いています。すでに終わった調査ではたった 3名が有罪とされ、その内の2名は下級兵士でした。

信頼できる調査にイスラエル、ハマスの双方が消極的であるため、アムネスティ・インターナショナルは国際司法による解決を求めています。