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取調べの可視化 - 日本の冤罪事件

冤罪事件の一例

袴田事件

1966年6月30日、味噌製造会社専務の自宅が放火され、焼跡から専務(41歳)、妻(38歳)、次女(17歳)、長男(14歳)の計4人の他殺死体が発見された。静岡県警は、当時味噌製造会社の従業員で元プロボクサーの袴田巖氏(当時30歳)を強盗殺人、放火、窃盗容疑で逮捕した。

任意出頭した袴田さんに対し、警察・検察は、猛暑の中、1日平均12時間にも及ぶ過酷な取り調べを連日行った。長い時は、16時間以上にも及んだ。犯行を一切否認していたが、20日めに犯行を自白。水も与えられず、トイレにも行かせてもらえず、殴られ、蹴られて意識が朦朧とする中、命を守るために「自白」したとして、袴田さんは裁判で無実を訴えた。

しかし、1967年8月に工場のみそタンクから見つかった血の付いた「5点の衣類」が有罪の証拠とされ、1968年9月11日、静岡地裁が死刑判決を言い渡し、1980年12月12日、最高裁で死刑が確定した。

第二次再審請求審では、静岡地裁の初の開示勧告に従って、静岡地検が2011年12月12日、袴田巌氏の取り調べを録音したテープなどの証拠176点を開示した。また、2011年12月22日に、袴田巌氏が犯行時に着ていたとされる衣類のDNA鑑定を行った弁護側鑑定人が「被害者由来の血液は確認できなかった」とする鑑定書を静岡地裁に提出した。ただ、検察側鑑定人は「被害者に由来したDNAの可能性を排除できない」としていた。

しかし2012年4月、弁護側・検察側双方の鑑定が、確定判決で袴田死刑囚の犯行時の着衣とされた「5点の衣類」と、袴田死刑囚本人のDNA型は「完全に一致するものはない」と結論付け、再審開始の可能性が高まっていた。そんな中、2014年3月27日、静岡地方裁判所は再審開始を決定、さらに「これ以上、拘置を続けることは、耐え難いほどの正義に反する」として、48年ぶりに袴田さんを釈放した。

検察が異議を申し立てたため、東京高等裁判所で審理が続いていたが、釈放後4年が経った2018年6月、高裁は静岡地裁の再審決定を覆し、再審開始を認めない、という驚くべき決定を下した。現在、最高裁で審理が続いている。

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