120万人のアフガン国内避難民に支援が届かない!

「学校に行ったことはないの。生き残ることが精一杯だから」 ~避難民となった16歳の少女フレスタ~

アフガニスタンでは、激化する紛争と治安の悪化によって、国内避難民がこの3年で倍増し、120万人に達しています。安全を求めて逃れてきた人びとは、劣悪な環境の中、暑い夏や寒い冬をしのげない、間に合わせの住居に住んでいます。また、武装集団による脅迫や強制立ち退きによって、トラウマに苦しむ避難民も少なくありません。

アフガニスタン政府は「国内避難民(IDP)に対する2014年国家政策」(IDP政策)を打ち出しました。しかし、アムネスティの最新調査によれば、状況は改善されるどころか、むしろ悪化しています。

その一方で、避難民への国際的な支援は風前の灯です。

今年10月、ブリュッセルにおいてアフガニスタン支援国会合が開かれます。主要支援国である日本に、国内避難民のための支援を要請してください。



 

安全を求めて~増え続ける避難民~

カブールの難民キャンプで子どもと暮らす国内避難民の女性カーブルの難民キャンプで子どもと暮らす国内避難民の女性

国内避難民とは、戦争や迫害や飢饉などで避難生活をせざるを得なくなった人。いわば国内にいる難民です。アフガニスタンに120万人いる避難民の60%は、3年以上、避難生活を送っています。そうした生活が10年以上に及ぶ人たちも少なくありません。

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アフガニスタンの紛争は2014年末に国際治安支援部隊が撤退してから、新たな段階に突入。政府軍と反政府勢力の武力衝突が激化し、治安が急速に悪化しています。2015年に紛争で命を落とした民間人は3,500人以上。過去10年の中で最悪です。そして、紛争と治安悪化により2015年に新たに避難民となった人は、33万5000人にのぼります。前年より78%も増えたのです。

今年に入っても1月から4月の間だけで新たに11万8000人が家を追われています。国内避難民への人道支援は待ったなしの状況なのです。

食べる物もなく、医療も受けられない人びと

人びとは、日々の食糧や飲料水を十分に得ることができず、受けられる援助も最小限です。首都カーブルにあるシャーマンバブラクの部落のリーダーであるラズムハンマドさんは、「ここでは食べ物は高級品です。買う余裕は誰もありません。パンと痛んだ野菜を市場で得て生活しています」と語りました。

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パルヴァーン州の自宅を追われ、カブールで国内避難民として子どもたちと暮らすファルザナさんは、「子どもたちのためにテーブルに食べ物を並べられないのは、銃で撃たれるより辛い。冬が来れば子どもたちが死んでしまうのではと、とても心配しています」と語っています。

北部の都市マザリシャリフに逃れてきた22歳の女性リラさんは、病気になった幼い子どもを医者に診せることができずにいます。

「生後6か月の私の赤ちゃんは肺炎で苦しんでいる。でも、治療費を払えないから病院には連れていけない。祈る以外、もう、できることはないんです」

忘れられる人びと~不十分な支援と対策~

2014年に打ち出されたIDP政策は、国内避難民支援のためにアフガニスタン政府が実施すべき具体的な行動計画を定めています。しかし政府はその約束を果たしておらず、今のところ国内避難民はほとんど何の恩恵も受けていません。

IDP政策の失敗には、専門家や資源の不足、長期にわたる汚職などさまざま要因が挙げられます。避難民の権利を守る政府の責任や、政策に関わる関連省庁の認識や実施能力の欠如もあります。また、避難民のコミュニティは、そんな政策があることも知りません。

一方、各国からの人道支援は先細りし、2015年の国際人道支援は2011年の半額にまで縮小しました。この傾向は、国際治安支援部隊が撤退してから著しくなっています。

そのため、IDP政策実施を担う各行政機関は、十分な避難民支援のための予算を確保できていないのです。

アクションに参加しよう!

2016年10月にブリュッセルでアフガニスタン支援国会合が開かれ、アフガニスタン政府と支援国が、現状や新たな支援について話し合います。主要支援国である日本政府が、国内避難民への支援に向けてイニチアチブをとるよう、要請してください。

※名前、メールアドレス、個人情報保護の項目は必須です。その他の項目にご記入いただいた方には、アムネスティ・インターナショナル日本から後日、活動紹介のご連絡を差し上げる場合がございます。

アクション期間 このアクションは終了しました。(2016年6月24日~8月22日)
要請先 岸田文雄外務大臣