アマゾン先住民族の暮らしを奪う違法な牧畜を止めよう!

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ブラジルは世界最大の牛肉輸出国です。中でもアマゾン地域の牛肉産業はここ近年で大きな成長を見せ、牛の数は全国の40%を占めています。しかしその裏で、アマゾンの森林が破壊され、先住民族と伝統的な生活を営む人たちの暮らしが脅かされています。

彼らが暮らす土地は、法律で保護されています。にもかかわらず、牧畜業者らは違法に森林を伐採し、焼き払い、牧草地に変えているのです。自分たちの土地を守ろうとする人たちを脅迫し、殺人まで犯しています。

違法な土地収奪は昨年から急増しています。昨年起きたアマゾンの大火災は、この違法行為が主な原因でした。

先住民族らの暮らしを犠牲にして生産された牛肉は、食肉の生産・流通に深く入り込んでいます。しかし、問題が多発している州の当局は、これを黙認しています。食肉業界も、自分たちが扱う牛肉にこうした問題が潜んでいることを把握していながら、見て見ぬふりをしています。ブラジルに拠点を置く世界最大の食肉メーカーJBSも例外ではありません。

巨大企業であるJBSは畜産業者に対し、大きな影響力を持っています。JBSがこの問題に対して行動を起こせば、事態は変えられるのです。

7月から始まった乾季は、違法な焼き払いが増える時期です。JBSに対し、違法な牧畜による牛肉を流通させないために対策をとるよう、今すぐ要請してください。

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牧畜業者らが違法に収奪しているのは、先住民族保護区と開発が制限されている環境保全地区の土地です。保全地区ではその土地に先祖代々暮らす人たちが狩りや野生植物を採取して生活することが認められています。

2019年、アマゾン熱帯雨林で大規模火災が多発し、世界に衝撃を与えました。こうした火災のほとんどは、森を焼き払って牧草地に転換しようとしたことが原因です。ブラジル政府のデータによると、1988年から2014年にかけてブラジルのアマゾンの森林破壊が起きた地域の63%が、牛の牧草地となっています。

人権デューデリジェンスを怠っているJBS

アムネスティ・インターナショナルの最近の調査報告書「森林から牧草地へ」は、アマゾン・ロンドニア州の保護地域で違法に放牧された牛がJBSのサプライチェーン(生産・加工・流通過程)に入り込んでいることを指摘しています。

牧畜業者らは、違法に開拓した牧草地で飼育した牛を、保護地域の外に移してから販売しています。動物衛生管理の公式文書によれば、JBSはこうした牧畜業者から牛を購入しています。環境庁の規制違反行為とされ、罰金を科されたこともありまが、サプライチェーン全体をチェックする体制をいまだに導入していません。

アムネスティが調査した3カ所の保護地域では、JBSが人権侵害に直接関与していることを示す証拠は見つかりませんでしたが、アムネスティは、JBSは違法に放牧された牛がサプライチェーンに入るのを効果的に監視せず、十分な人権デューデリジェンスを怠ったと考えています。保護地域で違法に放牧された牛に対し経済インセンティブを持つことは、国連のビジネスと人権に関する指導原則に照らせば、先住民族や環境保全地区の住民に対する人権侵害に加担していることになります。

この国連指導原則はまた、企業は、自ら引き起こした、あるいは今回の場合のように、加担している人権への有害な影響に対し、自身の手で、または関係者と協力して、修復することを要求しています。

※人権デューデリジェンス:企業活動が人権に及ぼす負の影響を回避・軽減するために、予防的に調査・把握を行い、防止・是正する継続的なプロセス

期 間: この署名は終了しました。(2020年8月6日~10月末日)
要請先: JBS SA ジルベルト・トマゾーニ代表取締役社長

※署名(名前のみ)はアムネスティの国際事務局で取りまとめ、要請先に提出します。
※後日、メール、お電話にてアムネスティ日本から活動紹介のご連絡を差し上げる場合がございます。

この署名は終了しました。たくさんの方のご参加、ありがとうございました。