建築許可証なしに建てたという理由で家を取り壊されたパレスチナの女性 © Ahmad Al-Bazz

パレスチナ人に対するアパルトヘイトに終止符を

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家を取り壊され、土地を取り上げられ、壁とフェンスや検問所で移動の自由を奪われる――イスラエルが推し進める「アパルトヘイト※」によって、パレスチナ人の人権は73年以上にわたって踏みにじられてきました。繰り返される紛争や人権侵害の結果、今も約600万人のパレスチナ人が難民として生きていくことを余儀なくされています。

法制度や慣行によってユダヤ系イスラエル人を優遇し、パレスチナ人を排除し差別する「アパルトヘイト」。これが如実に表れているのは、パレスチナ自治区における家屋の取り壊しです。パレスチナ人が家を建てるには、イスラエル当局の許可が必要ですが、この許可はめったにおりません。そのため、パレスチナ人は仕方なく無許可で家を建てるのですが、イスラエル当局はその家は違法だと取り壊し、その費用をパレスチナ人に負担させます。すでに何百万人もの家屋が取り壊され、少なくとも15万人が取り壊しの危機にさらされています。

イスラエルによるアパルトヘイトを終わらせるためには、国際社会がこの事実から目をそらすことなく、イスラエルの責任を厳しく追及していかなくてはなりません。国際社会ではイスラエルのアパルトヘイトを非難する声が上がり始めていますが、まだ十分でありません。今、人権侵害に苦しむパレスチナ人のために世界中の一人ひとりが声をあげれば、アパルトヘイトを崩壊へ追い込むことができます。

アムネスティは全世界で署名を⾏っています。日本からも声をあげ、イスラエルによるパレスチナ⼈の家の取り壊しや強制立ち退きをやめるよう要請してください。

期 間: この署名は終了しました。(2022年4月21日~2022年10月24日)
要請先: イスラエル:ナフタリ・ベネット首相

この署名は終了しました。たくさんの方のご参加、ありがとうございました。

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※アパルトヘイトとは

アパルトヘイトとは、1つの人種集団が他の人種集団を支配する目的で、日常的に組織的な抑圧を行っている状況を指します。国際社会において最も重大な犯罪のひとつ「人道に対する罪」にあたります。かつて南アフリカでは、法律や制度、慣行で白人を優遇し、非白人を徹底的に差別するアパルヘイトが行われていましたが、イスラエルも同じようにパレスチナ人を差別し続けています。

アムネスティは4年以上かけて非常に広範な調査を行い、その結果、客観的な事実と証拠に基づき、この扱いはアパルトヘイトだと結論付けました。家屋の取り壊し以外にも、アパルトヘイトを構成するさまざまな人権侵害の事実が明らかになっています。

奪われたパレスチナ人の土地

パレスチナ人は家を持つことが許されないばかりか、理不尽な法律によって持っていた土地もイスラエルに取り上げられてしまいました。イスラエルと東エルサレムでは、この法律によって1万軒以上の店舗、2万5千軒の建物、土地のほぼ6割が没収されたという試算があります。パレスチナ人から取り上げた土地のほとんどは、ユダヤ系イスラエル人のための街や地域開発に割り当てられています。

パレスチナ人の生活を引き裂く「分離壁」

パレスチナ自治区とイスラエルの境界には、「分離壁」という巨大な壁やフェンスが建設されています。パレスチナ自治区のひとつ、ヨルダン川西岸地区の分離壁は、1949年の停戦時に定められた境界線(グリーンライン)から、パレスチナ自治区を大きく侵食する形で700キロメートルにもわたって建設が進んでいます。「アパルトヘイト・ウォール」とも呼ばれる分離壁は、パレスチナ人が生活する地区を分断し、パレスチナ人の移動の自由を奪っているのです。学校、病院、職場への行き来でさえも、壁で仕切られているために遠回りをした挙句、検問所でチェックを受けなければなりません。