イラン:血も涙もない弾圧に終止符を!

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9月13日、「非イスラム的な服装」という理由で道徳警察に逮捕されたジーナ・マフサ・アミニさん(22歳)が、その3日後に急死しました。この悲劇は、イラン全土の抗議行動に発展し、多くの人びとが危険を覚悟で街頭に繰り出して自由、尊厳、人権のために声を上げています。

イラン政府はこれを武力で弾圧しており、わずか2週間で約150人が治安部隊に殺害されました。そのうち少なくとも23人は子どもでした。実際は、はるかに多くの人が犠牲になっていると考えられますが、情報の拡散を抑え込むために政府がインターネットを広範囲で遮断しており、正確な数が把握できない状況です。

イラン政府は、ジーナさんの死亡について調査を約束する一方で、彼女の扱いに違法行為は一切なかったと主張しています。調査も政府が行うとしており独立性がまったく保障されていません。

これ以上の犠牲を出さないためにも、国際社会の強い行動が必要です。イランでの残虐行為の責任を追及する調査機関の設置を国連に働きかけるよう、日本政府に要請してください!

期 間: この署名は終了しました。(2022年10月20日~12月2日)
要請先: 日本政府 林芳正外務大臣

この署名は終了しました。たくさんの方のご参加、ありがとうございました。

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ジーナ・マフサ・アミニさんは、イラン北部クルディスタン州サッケズ出身のクルド人です。クルド語の「ジーナ」という名前がイラン政府には認められず、パスポートなどの公的身分証明書ではペルシャ語の「マフサ」を名乗っていました。

ジーナさんは、2022年9月13日、兄とテヘランを訪れていたところ、道徳警察と呼ばれる警察部隊に「非イスラム的な服装」という理由で逮捕されました。目撃者によると、ジーナさんは警察官に車に押し込まれ、拘置所への移動中には暴力を受けました。その数時間後に昏睡状態に陥り、3日後の9月16日、搬送先の病院で22歳の若さで亡くなりました。

彼女の死は、イラン全土に抗議の嵐を巻き起こしました。ヒジャブ(頭髪を覆う布)に関連する法律に反対するだけでなく、女性や少数派の権利の組織的侵害、恣意的な逮捕・拷問、死刑の過剰執行、超法規的処刑、不当裁判、強制失踪、表現・報道・集会の自由の侵害といった、イラン国内の人権危機に対する訴えに発展しました。

しかし、この抗議デモ参加者に対し、イラン治安部隊は、至近距離からの実弾発砲、放水や催涙ガス利用、警棒による殴打で弾圧しています。イラン政府に批判的なジャーナリストや有名な活動家も相当数逮捕されています。

アムネスティが入手した証言や情報によると、9月16日、ジーナさん出身地域であるクルディスタン州サッケズでは、18歳の少年が10メートルほどの至近距離から散弾銃で撃たれ、右目の視力を失いました。散弾銃で撃たれたもう1人の若者は、両目を失明しました。大規模な抗議デモはサッゲスだけでなくクルド人少数民族が多い他の都市へと広がり、19日だけでも子どもを含む数百人が負傷しています。

デモに参加した男性によると、「女性、命、自由」と声を上げる人たちが2、30メートルの距離から治安部隊の発砲を受けました。「特に頭を狙われていた」との証言もあります。足、胸、腹部を狙って損傷させる銃器が使われたことも目撃証言や画像から分かっています。

治安部隊は、子どもを含む数百人のデモ参加者を強引に逮捕し、夜間には参加者の自宅を強制捜索しました。目撃者によると、逮捕されたデモ参加者の多くは、頭部、鼻、腕などを骨折し、血まみれだったと言います。しかし、負傷した人たちのほとんどは拘束を恐れて病院には行かず、感染症や合併症が懸念されています。

国内に報道の自由がなく、国際報道が禁止されている中で、情報拡散の中心的な役割を担うインターネットが広範囲に遮断されていることも極めて憂慮すべきことです。2019年デモの際には、インターネットやソーシャルメディアが遮断された後にデモ参加者に対する暴力や残虐行為が大きく悪化しました。

現在、イラン国内では政府の責任を追及する術がありません。国際社会は、「国際法に違反すればその罪は必ず罰せられる」という強いメッセージをイラン政府に送らなければなりません。具体的な行動として、独立した国連機関による調査が必要なのです。