日本で人気のバナナブランド、スミフルの農園で働く労働者900人が、労働条件をめぐってストライキをしています。一部の人たちは農園のあるミンダナオ島から首都マニラに赴いて、労働雇用省の前で連日、抗議活動を続けています。
ストライキに参加している労働者たちが脅迫や攻撃を受けており、放火や殺人事件まで起きています。しかし、犯人はいまだに特定されていません。
フィリピン政府は、抗議デモに参加している労働者たちの身の安全を保障する義務があります。労働者が受けた一連の脅迫と攻撃を捜査し、加害者に裁きを受けさなければなりません。
労働者たちの身の安全を保障するよう、フィリピン政府に要請してください。
「甘熟王」などで知られるスミフル・ブランドは、日本に入ってくるバナナのシェア3割を占める、人気ブランドです。フィリピンでのバナナ生産と日本での販売を行っているのは、住友商事のグループ企業です。バナナ生産の拠点はフィリピン・ミンダナオ島の南東部コンポステラ・バレー州にあります。2018年10月1日、バナナ農園や梱包工場で働く従業員の約900人が、低賃金や長時間労働などの改善をめぐって、ストライキを決行しました。
11月27日には約300人の労働者たちが抗議デモを行うためにマニラへ移動。現在も、労働雇用省の前で泊まり込んで抗議活動を続けています。
エスカレートしていく暴力
ストライキに参加している労働者たちは脅迫や攻撃を受け続けています。労働組合のメンバーが銃で殺害されたり、労働組合の事務所とその組合員の自宅が放火されたりと、脅迫や攻撃はエスカレートしています。殺人犯はいまだ検挙されていません。また、警察がストライキの集団を暴力的に解散させたという報道もあります。
一方で企業側は、ストライキによって約3,800万ペソ(約7,850万円)の損失があったとして、バナナ農園を封鎖しているストライキの集団の解散を求める訴訟を起こしました。10月6日、フィリピンの裁判所はこの訴えを棄却しています。
期間 | このアクションは終了しました。(2019年2月8日~4月26日) |
要請先 | フィリピン メナルド・ゲバラ司法相 |