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タイ:民主化運動を主導して終身刑!? 学生活動家を守ろう!

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タイでは2020年初頭から、若者を中心に、憲法、社会、そして政治の改革を求める大規模な民主化デモが全土で広がっています。これに対し、当局は強制排除に乗り出し、催涙ガス、ゴム弾、そして時には刺激性の薬剤を混入させた放水を使って、デモを解散させようとしてきました。不当逮捕と起訴も増加し続けています。

パヌサヤ・「ラン」・シチジラワッタナクルさんは、若者による民主化運動の主導者の1人です。ランさんは、平等、表現の自由、そしてタイで非常にデリケートな話題である君主制の改革を求めました。タブーに切り込む彼女は、一躍、民主化運動の象徴となり、当局は政情不安を煽るトラブルメーカーだとみなしました。

そして、2021年3月、君主制の批判を禁止する不敬罪法違反で逮捕されてしまいます。60日間投獄され、その間に新型コロナウイルスに感染したと診断されました。保釈請求は6回却下され、38日間におよぶ抗議のハンガーストライキの後、4月30日に釈放されました。

ランさんは数十の件で起訴されており、有罪の場合は終身刑のおそれがあります。

【更新情報】11月15日、ランさんの保釈は取り消され、2020年にハーフトップを着用して君主制を侮辱したとして、王室の名誉毀損の罪で再び拘留されました。これは、ランさん同様、声をあげる人たちへの見せしめであり、不当な告発です。

 

ランさんをはじめ、平和的な抗議活動で逮捕された人たちに対するすべての起訴を直ちに取り下げるようタイ当局に要請してください!

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2014年5月の軍事クーデター以来、タイ当局は、政治活動にさまざまな制限を課し、民主活動家、人権活動家、ジャーナリスト、政敵、政府の行動に批判的な考えを表明している人たちを絶えず標的にしてきました。それでも軍政権の抑圧に対する抗議の声は消えることはありませんでした。

2019年3月、「民政復帰」に向け、総選挙が行われました。しかし「民政復帰」とは名ばかりで、軍が起草した憲法の下、民主化を求める勢力が排除されて行われ、軍の支援を受けたパランプラチャーラット党が上院と下院議席の過半数を獲得。プラユット・チャンオチャ将軍が首相に就任しました。

これが選挙の正当性と公正性に対する激しい批判となって、抗議の新たな波を引き起こしました。抗議活動の中心となったのは、学生たちです。プラユット首相の退陣、非民主的な憲法の改正、王室制度の改革を求め、街頭に繰り出しました。

学生たちはアニメや子ども向けの本のキャラクターに扮装したり、ファッションショーを開催したり、平和でユーモラスな形で抗議活動を行ってきましたが、これに対し警察は、過度の力と暴力で応じました。

新型コロナウイルスの影響で、抗議活動は一旦は下火になったものの、感染拡大を抑えられない政府への批判が高まり、今、再び活発になっています。

抗議の声が高まるにつれ警察の対応は強硬さを増し、民事裁判所は自制を求めていましたが、2021年8月のバンコクのデモでは、ついには実弾まで撃ち込まれました。15歳の男児が頭を撃たれ、意識不明の重体に陥っています。警察は実弾使用を否定しています。

また、多くのデモ参加者が逮捕されています。タイ人権弁護士協会によれば、2020年6月から2021年8月までの間に、少なくとも800人が、扇動、王室に対する名誉棄損、コンピュータ関連犯罪、緊急事態条項違反などの刑事罰に問われています。そのうち、69人は子どもです。

期 間: この署名は終了しました。(2021年8月26日〜2022年3月3日)
要請先: プラユット・チャンオチャ首相

この署名は終了しました。たくさんの方のご参加、ありがとうございました。