デジタル監視で標的に!投獄された人権活動家に自由を

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人権のために活動する人たちを容赦なく弾圧するアラブ首長国連邦(UAE)政府は、デジタル監視技術を秘密裏に駆使して、彼らを監視しています。

同国の人権状況についてブログやSNSを通じて発信してきた著名な活動家アフメド・マンスールさんも、その標的となった一人です。

2017年3月、12人の捜査員が深夜に突然、自宅に押し入り、マンスールさんは逮捕されてしまいます。「SNSを利用して虚偽の情報を流し国の名誉を傷つけた」などの罪に問われ、翌年5月、禁錮10年と100万UAEディルハム(約2,700万円)の罰金、釈放後3年間の監視という判決を受けました。

マンスールさんは逮捕以来3年以上も独房に入れられ、家族との面会が許されたのは片手で数えるほどしかありません。刑務所の中庭に出て外の空気を吸えたことすら、たった一度しかありません。

マンスールさんは人権のために声を上げたために、投獄されているのです。UAE当局にマンスールさんの有罪判決を破棄し、直ちに無条件で釈放するよう要請してください。

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マンスールさんが不当に投獄されたのは、今回が初めてではありません。

2011年、UAE政府は前例のない弾圧に乗り出し、100人以上の人権活動家が逮捕・起訴されましたが、マンスールさんはその一人でした。

国連の働き掛けもあり、マンスールさんは釈放されましたが、脅迫や嫌がらせが続きました。大学で襲撃され、勉学の断念を余儀なくされました。パスポートを没収されていたため、2015年に人権のノーベル賞とも言われる「マーティン・エナルズ賞」を受賞したときは、授賞式に出席できませんでした。銀行口座から多額の預金が盗まれたり、車が盗まれたりもしています。マンスールさんは数々の襲撃や脅迫、嫌がらせについて被害届を出しましたが、いずれも犯人は捕まらず、調査の進展について何も知らされていません。

人権活動家を追い詰めるデジタル監視システム

2019年、元米国家安全保障局(NSA)の工作員が、UAE政府に雇われて大規模なデジタル監視プログラムを開発していたことを、ロイター通信に暴露しました。プログラムは「テロリスト」の監視が目的とされていましたが、実際にはジャーナリストや人権活動家などを標的としていました。ロイターの記事によると、マンスールさんもこのプログラムの標的とされ、マンスールさんのパソコンから盗まれた情報はサイバーセキュリティを扱う省庁の係官に送られたと報じられています。

透明性を高める必要性が繰り返し叫ばれているにもかかわらず、監視産業に対する規制は緩く、法的な監督機関がありません。人権侵害が頻発する国に対しても企業は自由にデジタル技術を売りつけることが可能です。そして、こうした技術は人権活動家を監視・追跡するのに使われているのです。

イスラエルの企業が開発したペガサスというスパイウェアは政府にしか販売されていませんが、世界中で広く使われているメッセージングアプリ、WhatsAppに仕込まれ、全世界で少なくとも100人以上の人権活動家の監視に使われていました。その中にはジャーナリストや国会議員、アムネスティの職員、またトルコのサウジアラビア総領事館で殺害されたジャマル・カショギさんも含まれていました。

マンスールさんのスマホには、ペガサスがインストールされるリンクが埋め込まれたショートメッセージが何度も届いていました。その他にも、マンスールさんのパソコンやスマホは繰り返し標的にされており、異なるスパイウェアが気づかないうちにインストールされるような罠を何度も仕掛けられていたことが判明しています。

期 間: このアクションは終了しました。(2020年9月2日~2021年4月末)
要請先: アラブ首長国連邦大統領
アラブ首長国連邦副大統領兼首相

この署名は終了しました。たくさんの方のご参加、ありがとうございました。