べネズエラの人たちに安全な暮らしを

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「薬も食べ物もなく、この2年で体重が20キロ減りました。生き延びるためには国を出るしかなかったんです」(コロンビアへ逃れたベネズエラの男性)

ベネズエラの危機的な食料不足・医療不足は日に日に悪化しており、多くの人が生きていくために必要な食べ物や水を得られず、薬も買えません。公的な医療サービスも壊滅的な状況です。病院の多くが閉鎖され、開いていたとしても必要な設備にも事欠いています。特に子どもや慢性的な病気を抱える人、妊婦などへの影響は大きく、幼くして命を落す子ども、栄養不良に苦しむ子どもが増えています。

生き延びるために大勢の人がベネズエラを逃れ、その数はすでに400万人に上っています。危機的状況にあるベネズエラの人たちを救うには、国際社会が立ち上がらなければなりません。特に、すでに支援を表明・実施しているラテンアメリカ、カリブ諸国の国々の受け入れが非常に重要です。しかし保護が十分ではない国もあり、後退の動きも報告されています。

ラテンアメリカ・カリブ諸国に対し、国を逃れたベネズエラの人たちに対する保護の継続・強化を要請してください。

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ベネズエラの人権状況は、日に日に深刻化しています。すでに400万人がコロンビア、ペルー、チリ、エクアドル、アルゼンチンなどの近隣諸国へ脱出しています。シリア内戦による難民の数に次ぐ多さで、実に10人に1人以上が国を逃れていることになりますが、この数は今も増え続けており、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は、2019年末には500万人に達すると予測しています。また、ベネズエラ国内では700万人以上が人道的支援を必要としています。

人道支援組織カリタス・ベネズエラによれば、栄養不良の5歳児未満の割合は、2017年は10%だったのが2018年には17%と急増。また、2017年の新生児死亡率・乳児死亡率・5歳児未満死亡率は、2015年と比べるといずれも倍増しています(ユニセフ調べ)。

悪化するインフレも、人びとを苦しめています。ベネズエラ議会によると2018年のベネズエラのインフレ率は約170万%でした。

ニコラス・マドゥロ政権は、こうした危機を認めず、海外からの支援を拒み続けてきました。それどころか、状況改善を求める市民を弾圧。過剰な武力を使い、これまでに180人以上が命を落しています。

こうした人道・人権危機に対し、ラテンアメリカ・カリブ諸国は、ベネズエラを逃れた人の受け入れ・支援を表明しており、特別な居住資格を設けるなど柔軟な対応を行っていますが、その能力には限界があります。国内にはまだ700万人もの支援が必要な人たちがおり、今後も周辺国に逃れる人たちは増えていくでしょう。受け入れにかかる多大な負担から、ベネズエラの人たちが差別や搾取にさらされやすい状況であることも懸念されます。就労が困難、公的サービスが限定されているなどの報告もあります。

ベネズエラから逃れた人が差別されることなく、医療、教育、労働、またその他の公的なサービスを受けられるとともに、受入先コミュニティにも不利益が生じないようにするため、ラテンアメリカ・カリブ諸国が共同で対応にあたっていますが、国際社会の支援も欠かせません。

期間 このアクションは終了しました。(2019年7月1日~9月末日)
要請先 すべてのラテンアメリカ、カリブ海の国々の元首

この署名は終了しました。たくさんの方のご参加、ありがとうございました。