2008年、チベット出身の映像作家が中国で逮捕されました。彼の名は、ドゥンドゥップ・ワンチェン。北京オリンピック開催についてチベット人の真意を映すドキュメンタリー映画を撮っていました。彼は政治犯としての6年の獄中生活、4年の中国での軟禁生活を経て、2017年、奇跡的に米国に亡命しました。
初来日する彼が空白の10年と現在を語ります。『恐怖を乗り越えて』（約30分）の上映もあります。皆さまのご来場をお待ちしています。
※このイベントは、東京(5/26)、東京(5/27)、名古屋(5/28)、神奈川(6/11)でも開催します。
講師：ドゥンドゥップ・ワンチェン（Dhondup Wangchen）さんプロフィール
1974年、チベット人が多く住む青海省化隆回族自治県の農家で誕生。
翌年の北京五輪を控えた2007年10月から、チベット人100人以上に「五輪をどう思うか？」「チベットに自由はあるか？」などインタビューしたビデオを撮影。
08年3月、理由なく不当に拘束され消息が途絶える。09年12月、「国家分裂扇動罪」で懲役6年の判決を受け、労働改造所へ送られる。彼が撮影した映像は、映画『恐怖を乗り越えて』としてまとめられ北京にて秘密裡に上映。映像には五輪に対する声だけでなく、強制移住や中国政府による資源収奪の実態、教育・文化面での抑圧などを訴えるチベット人たちの声が収録されている。
その後、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなど世界中の人権団体によって彼の釈放運動が拡がり、2012年には獄中にいながら「国際報道自由賞」が贈られる。14年6月、刑期を終え釈放されたものの、中国当局の監視が続き自宅軟禁状態となる。17年12月、亡命に成功し、米国で難民として生活する家族と10年ぶりに再会。現在は米国で難民生活を送る一方、チベットの現状や元政治犯の窮状を訴えるため米国や欧州で講演を続けている。
映画『恐怖をのりこえて』（日本語版ダイジェスト）
日時
2023年6月8日(木)19:00〜21:00
※事前申し込み不要、オンラインでの中継はありません。
場所
合人社ウェンディひと・まちプラザ
(広島市中区袋町6-36／袋町小学校横)
参加費
500円 ※学生証、障害者手帳呈示の方は無料
主催・お問い合わせ
アムネスティ・インターナショナル日本ひろしまグループ
TEL：090-3177-7336（野間）