自由が約束されたはずの香港で、失われたものとは──
ハーバーの夜景や数々の映画スターなど、華やかなイメージの香港。その背後に、自由を求める市民たちの熾烈な闘いがあることを知っていますか。
アヘン戦争によってイギリスに割譲された香港は、1997年7月1日、中国に主権が移譲されました。中国政府は返還時に少なくとも50年間は、「一国二制度」の下で香港市民の自由は保護されると約束しました。しかし、それに反して、中国政府は香港を完全な統治下に置こうとする動きを徐々に強め、これまで以上に香港の自由や民主主義が失われることを恐れ、香港市民たちの反発は徐々に大きくなっていました。
2019年6月、「逃亡犯条例」の改正案が提出されました。この法律は犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にするものですが、中国政府が香港市民を政治的な理由で標的にする恐れがあるとの批判が起こります。これをきっかけに、約200万人もの香港市民による大規模な抗議活動が始まったのです。
当時パティシエとして働いていたトウィンクル・ンアン監督は、故郷のために闘う市民の姿を目の当たりにし、この闘争を記録して世界に広めることを決意。自らも催涙ガスや放水銃によって深く傷つきながらも、抗議活動の前線で、武装した警察当局に立ち向かう市民にカメラを向け続けました。
映画『香港、裏切られた約束』は、そのような激動する政治と社会の中で自由を求めた香港市民たちの闘いを、命懸けで記録したドキュメンタリーです。映画を通して、『自由』について、そして『人権』について、一緒に考えてみませんか。映画上映の前には歴史的な背景を分かりやすく解説するレクチャーを行います。
また、香港人ジャーナリストのクレ・カオル氏らによる写真展『香港、消された声』を同時開催します。
上映作品:「香港、裏切られた約束(因為愛所以革命)」
愛するもののために立ち上がった6人のごく普通の一般市民の物語を通じて、希望と絶望、愛と心碎を体験し、故郷を守るリアルな姿を描く。映像は、観客を抗議の最前線へと連れて行き、香港の一般市民の生の声を届けると共に、今尚続く人権侵害や世界中で高まる独裁主義の脅威に気づかせ、隣国である日本の未来にも問いかける。映画の最後には、2024年6月に東京の衆議院議員会館で行われた記者会見の模様も収められており、香港当局から指名手配された民主活動家たちの姿が記録されている。(映画公式サイトより引用)
(監督:トウィンクル・ンアン 顔志昇、2022年製作、116分、香港)
日時・プログラム
2025年12月12日(金) 18:15〜21:15 (開場17:45)
- 18:15〜事前解説
- 18:45〜映画「香港、裏切られた約束(因為愛所以革命)」上映
- 20:45〜質疑応答
★写真展「香港、消された声」※会期中入場自由
2025年12月6日(土)〜14日(日) 10:00〜18:00
※クレ・カオルさんによる特別トーク:12月14日(日) 14:00~15:30
場所
日本教育会館 3階一ツ橋ホール (東京都千代田区一ツ橋2-6-2/道案内専用電話03-3230-2833)
神保町駅(A1出口)徒歩5分、竹橋駅(北の丸公園側出口)徒歩5分、九段下駅(6番出口)徒歩7分
写真展の場所は、同会場の1階一ツ橋画廊です。
お申し込み
下記のフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/WKNbsLCdKNjZFByN9
参加費
映画上映、写真展共に無料 (カンパ歓迎)
主催・お問い合わせ
公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
E-mail:camp@amnesty.or.jp
