English

  1. ホーム
  2. ニュースリリース
  3. 東ティモール:正義は否定されるのか?

東ティモール:正義は否定されるのか?

2005年12月 6日
国・地域:東ティモール
トピック:危機にある個人
受容真実和解委員会(CAVR)は最終報告書をまとめたが、シャナナ・グスマン大統領は、これをすぐに一般に公表する政治的意思がなく、正義と賠償に関する報告書の勧告を支持することに明らかに消極的である。アムネスティ・インターナショナルはこのことを深く憂慮する。

アムネスティはCAVR報告書の完成を大いに歓迎する。報告書は2005年10月31日にグスマン大統領に、そして2005年11月28日にティモール・レステ議会に提出された。報告書はまだ公表されていないが、1974年4月から1999年10月にかけてティモール・レステ(旧称、東ティモール)で起こった人権侵害を詳細に報告し、和解のプロセスを支援するために政府と国際社会が今後何をすべきかに関して勧告を行っていると考えられる。報告書は特に、長期にわたる和解を達成するため、ティモール・レステにおいて重大な人権侵害を犯した人物の訴追を継続し、被害者に賠償金を割り当てることを勧めている。

 グスマン大統領は2005年11月28日に議会で行った演説で、報告書をすぐには公表しないと示唆した。この結果、一体いつ、どのような形でCAVR報告書が見ることができるのかという懸念が沸き上がっている。CAVR設置の元となった法律(国連東ティモール暫定行政機構規則2001/1)によると、報告書は「即座に」公表されなければならない。アムネスティはグスマン大統領に対し、優先事項として即時に報告書を公表し、ティモールの国民、特に過去の人権侵害の犠牲者およびその家族が報告書とその勧告内容を完全に閲覧できることを保証するよう強く求めている。

 グスマン大統領が昨日の演説で言及した正義に関するCAVRの勧告は、国際専門家委員会が近ごろ提出した国連報告書の勧告と同じであると見られている。国際専門家委員会は、ティモール・レステで犯された重大な人権侵害に対する訴追を評価するため、国連事務総長が1999年に創設した。専門家委員会報告書は、2000年6月に国連事務総長によって安全保障理事会に正式に提出されたが、数々の勧告と同様、以下の結論を下している。すなわち、国連重大犯罪プロセスは、過去の人権侵害に関する説明が完全になされていないにもかかわらず本年5月に事実上終了したが、これを継続する必要があった、というものである。国連安全保障理事会は今日まで、専門家委員会報告書の勧告に対して何ら行動を起こしていない。

 ティモール・レステで過去に犯された人権侵害の犠牲者は、長期にわたって正義と賠償の権利を否定されてきた。アムネスティは、CAVR報告書の発表により、ティモール政府および国連安全保障理事会の双方が、正義と賠償の権利を満たすために迅速に行動する必要があることに改めて気づくことを願っている。

アムネスティ発表国際ニュース
(2005年11月29日)
AI Index: ASA 57/005/2005

関連ニュースリリース

このページをご覧になった方へのお勧め

前へ

次へ