- 2005年12月14日
- [国際事務局発表ニュース]
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U2のメンバーのボノ、エッジ、ラリー・マレン・ジュニア、アダム・クレイトン、およびマネージャーのポール・マクギネスの今回の受賞に際し、ノーベル文学賞受賞者シェイマス・ヒーニーは次のように語った。「U2は、偉大な歌が生まれる場所、すなわち、芸術と熱情が良心の光の中で出会う、その高みへと達した。」
アムネスティ・インターナショナルのアイリーン・カーン事務総長も、U2の業績、そして21年にわたる人権およびアムネスティに対する彼らのたゆまぬ貢献を称えた。
「世界中で人権が祝われ、アムネスティが初のグローバル音楽プロジェクト『メイク・サム・ノイズ』キャンペーンを開始するこの日、U2に2005年の『良心の大使』賞を贈ります」とカーン事務総長は述べた。
「1985年のライブ・エイド、1986年のアムネスティ『希望への願い』ツアーから、今年7月のライブ8に至るまで、U2は、国境を越えた人権問題に光をあてるため、そしてとりわけアムネスティの活動を応援するために、他のどのバンドにも増して力を尽くしてきたのは間違いありません。彼らは、音楽を、人権と人間の尊厳を勝ち取るための世界中の闘いに結びつけるべく、かつてないような毅然としたリーダーシップを発揮しました。U2は、その音楽によって、そして貧しい人びと、弱者、抑圧された人びとの声を代弁することによって、数えきれないほどの人びとを目覚めさせ、力づけました。」
例年の授賞式を主催する、アムネスティの地球規模のアーティスト支援ネットワークである「アート・フォー・アムネスティ」を立ち上げたビル・シプシーは次のように語った。「U2は、そのアートと音楽だけをとっても、アムネスティの最高の人権賞の候補となるに値します。『プライド(In The Name of Love)』、『MLK』、『ミス・サラエボ』、『Mothers of the Disappeared』、(ビルマの政治活動家アウンサンスーチーに捧げられた)『ウォーク・オン』、そしてもちろん、アムネスティにとって特別な曲となった『ワン』などの曲を通して、U2は、アムネスティの人権のメッセージを世界中の聴衆に届ける役割を果たしました。」
ビル・シプシーは続けて言う。「しかしU2は今日、そしてこれまでも常に、単なる音楽以上の貢献をしてきました。バンドのメンバーは自らの音楽と名声を、数え切れないほどの人権の課題を達成するために用いています。DATA(Debt, AIDS, Trade in Africa)やワン・キャンペーンへの最近の関わりを通じて、特にアフリカに関係する債務、援助、貿易の問題に世界の注目を集めています。政治家や「伝統的な」世界の指導者たちが世界を変えてくれるのをただ待っているのでは足りないということをU2は示しました。U2は、その音楽、生き方、行動によって、何百万もの人びとを力づけ、奮い立たせてきたのです。」
今回の受賞理由として、U2が世界人権宣言を広めていることも挙げられた。U2は、現在の「ヴァーティゴ」ワールド・ツアーの全コンサートにおいて、巨大ビデオスクリーンに世界人権宣言を映し出しているのである。U2のメンバーのエッジは、世界人権宣言は「これまでに生み出された最も偉大な文学作品」だと述べたと伝えられている。
元国連人権高等弁務官メアリー・ロビンソンも、「家庭に身近なささやかな場所における」人権の重要性を強調したエレノア・ルーズベルトの言葉を引用し、U2の受賞を祝した。そして、ロビンソンは次のように付け加えた。「何千人もの人びとを前に、大舞台の上で、明るい照明を浴びて、人権の重要性が訴えられるのもまた有意義なことです。」
【背景情報】
アムネスティ・インターナショナルの「良心の大使」賞は、人権を守り促進する闘いにおいて際立った個人のリーダーシップと功績を称え、贈られるものである。
「良心の大使」賞は、ノーベル賞受賞者シェイマス・ヒーニーがアムネスティに捧げた詩に触発されて生まれた賞で、人を鼓舞し勇気づけるために多大な貢献をした「大使」たちの人生、業績、模範行為と関連づけてアムネスティの活動を推進するためのものである。
これまでに、ヴァーツラフ・ハベル元チェコ大統領、メアリー・ロビンソン元国連人権高等弁務官などがこの特別な人権賞を受賞しており、今年U2がその列に加わることになる。
詳細は、アート・フォー・アムネスティ「良心の大使」ウェブサイトをご参照ください。
http://www.artforamnesty.org/aoc/index.html
(お問合せ)e-mail: bill@artforamnesty.org /
電話: + 353 86 2564967
U2の日本語のホームページ(ユニバーサル・ミュージック)
http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/u2/
アムネスティ発表国際ニュース
(2005年12月10日)
AI Index: ACT 10/005/2005