朝鮮民主主義人民共和国:国連決議は人道に対する罪を裁く重要な一歩

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2014年11月20日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:朝鮮民主主義人民共和国
トピック:

国連決議は人道に対する罪を犯した者は裁きを免れないという、北朝鮮当局に対する明確なメッセージだ。(C) AFP PHOTO / KCNA VIA KNS
国連決議は人道に対する罪を犯した者は裁きを免れないという、北朝鮮当局に対する明確なメッセージだ。(C) AFP PHOTO / KCNA VIA KNS

国連決議は北朝鮮当局に対して、人道に対する罪を犯した者は法で裁かれるという明確なメッセージを送った。

国連総会第3委員会は11月18日、北朝鮮で長年行われている人道に対する罪など組織的かつ広範囲で深刻な人権侵害を強く非難する決議案を採択した。

決議は、人道に対する罪を犯した者は公正な裁きを受けなければならないと、北朝鮮に明確なメッセージを送っている。国際社会は、世界最悪とされる人権侵害の被害者とともにあるということを示す画期的な決議だ。

北朝鮮は、組織的な人権侵害をやめ、外部から人権監視団を受け入れて、国連組織との間で新たな関係を構築していく必要がある。

国連の北朝鮮人権調査委員会は今年2月、400ページにもわたる報告書を発表した。その中で、北朝鮮当局による人権侵害はその規模と根の深さで「世界で類をみない」と断じた。

また、調査委員会は、女性や子どもを含む8~12万人が政治囚強制収容所に拘禁され、強制労働、飢餓、裁判なしの処刑、拷問、強かん、強制堕胎などにさらされていると報告している。さらに、北朝鮮は1950年以降、国家政策として世界から日本人を含む外国人20万以上を拉致し、本国への送還を拒否してきたとしている。

決議は、世界各地域の111カ国が賛成、19カ国が反対、55カ国が棄権し、圧倒的多数で採択された。

投票に先んじて、キューバが決議内容を骨抜きにする修正案を提出したが、77カ国が反対、40カ国が賛成、50カ国が棄権して、否決された。修正案には、調査委員会の指摘を認めることや国連安保理に対して国際刑事裁判所(ICC)への付託などで説明責任を果たさせるよう求めるなどの主要な勧告が盛り込まれていなかった。

本会議での採決は12月に行われる予定である。

アムネスティ国際ニュース
2014年11月18日

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