ブルンジ:大統領選目前 容赦ない人権弾圧

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2015年5月 8日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ブルンジ
トピック:

ブルンジ政府は、再選を狙うンクルンジザ大統領に抗議する者に、激しい弾圧を加えている。弾圧をやめなければ、状況は悪化するばかりである。

6月の大統領選の進め方に意見を述べた人たちが、多数殺害されている。これは深刻な問題であり、危険な先例になる。ブルンジ政府は選挙を前に、人権や住民の保護を優先すべきである。

警察と政府は、平和的デモの尊重義務を果たすべきだ。4月26日以降、ブジュンブラの抗議デモでは死傷者が出ているが、メディアは閉鎖されほとんど報道がない。選挙がらみの暴力拡大を恐れ、ルワンダとの国境だけで推定2万人の難民が越境した。

ブルンジ国内外のジャーナリスト、目撃者やアムネスティが入手した写真などから警察との衝突で少なくとも人が殺され数人が傷ついていることが確認されている。

背景情報

与党の民主防衛国民会議・民主防衛勢力(CNDD-FDD)は4月26日、ンクルンジザ大統領を3期目の大統領候補に選出したと発表し、その翌日ブジュンブラほか各地で抗議の声が噴出した。

多くの市民は、この決定がアルーシャ和平協定を破るものと受け取った。また、アルーシャ協定に基づいた権力構造をさらに変える布石だともみなされている。

決定に対する反発を予測して、4月24日に内務省はすべてのデモを禁止していた。それまではCNDD-FDDのデモのみが妨害もなく行われていた。また警察は、独立系放送局がブジュンブラ以外で放送することを不法に禁じており、表現の自由も弾圧されている。

アムネスティはかねてより、ブルンジの人権、とりわけ、表現、集会、結社の自由の権利の制限を憂慮してきた。政府に対しては、警察や法執行機関がこれらの自由を充分尊重し、平和的な集会に干渉せず、抗議者の恣意的な逮捕、拘留、虐待をしないよう要請してきた。

アムネスティ国際ニュース
2015年4月29日

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