フィジー:表現の自由をおびやかす議員停職

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2016年6月 9日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:フィジー
トピック:

フィジーの議会は、表現の自由を行使しただけで野党の議員を停職にしてはならない。

議員がどんな議題でも自由に議論できないような場は、議会ではない。

この停職処分を即時に取り消さない限り、フィジーは批判的な意見を封じ込めようとしているということを自ら示すことになる。

トゥポウ・ドラウニダロさんは先住民族の議員で、国家連合党に所属している。6月3日、議会で大臣の一人が野党議員をあざける発言をしたことに対して、その大臣をバカ呼ばわりしたことに動議が出され、停職になった。ドラウニダロさんはその大臣に、彼女や他の先住民族の野党議員を「間抜けな原住民」だと言いたいのかと質した。

停職を受けると、残りの会期の出席ができなくなる。ドラウニダロさんは、フィジーで8年ぶりに行われた2014年9月の総選挙で議員に選出された。

この停職処分は、報道が常に広汎な規制を受けていることを含め、当局に批判を受け入れない体質があることを如実に表している。

2010年以来、メディアは「報道業発展法令」によって過度の制約を受けており、「国家の利益」を擁護しないメディア編集者は投獄される可能性もある。

もしフィジーが、国連人権理事会の理事国になることを真剣に望むなら、人権を真摯に尊重する姿勢を示さなければならない。

まずは同議員を議会に復帰させ、今後はその自由な発言を認めることから始めなければならない。

アムネスティ国際ニュース
2016年6月3日

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