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同意なき性行為は犯罪

2018年12月 6日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:
トピック:女性の権利

欧州各国では、同意のない性行為は強かんではないとする旧態依然とした法律が、いまだまかり通っている。その結果、加害者の罪は問われず、逆に被害者が非難されるという風潮が続いている。

11月24日の女性に対する暴力撤廃の国際デーを前に、アムネスティは、31カ国の強かん関連の法律を調査した。

その結果、31カ国のうち8カ国のみが、同意がない性行為を強かんとして処罰の対象としているが、大多数の国は、身体的暴力や脅しなどにもとづく場合のみを強かんと定めている。

#MeToo(SNSで「私も」と呼びかける運動)に触発される形で、多数の女性が、封印していた自分たちの体験を話すようになった。表沙汰になっていない強かんがいかに多いかを物語る。意を決して刑事告発しても、時代錯誤の法律の壁にぶつかり、対応した警察官や検察官らにまともに相手にされずに愕然とする。泣き寝入りするしかないのである。 

法律とは、本来、正義を果たし、人びとの行動を変える力を持つ。しかし、各種調査によると、酔っ払って服装が露わだったり、抵抗がなければ、その相手との性行為は、強かんではないとする回答者が、相変わらず多い。

相手の同意がない性行為は、れっきとした「強かん」である。

各国が、この単純な事実に向き合った法整備をするまで、強かんの加害者は、世にはびこり続けることになる。

欧州の人権機関の調査では、欧州の女性20人に1人、約900万人が強かんされた体験を持つ。一方で、アムネスティが欧州31カ国を対象に実施した調査では、同意のない性行為を強かんと定義する国は、アイルランド、英国、ベルギー、キプロス、ドイツ、アイスランド、ルクセンブルグ、スウェーデンの8カ国に過ぎない。他の23カ国は、暴力や脅しなどの強要がなければ、強かんとみなさない。23カ国の中には、同意なき性行為を強かんと区別してより軽い罪とする国もあり、暴力が伴うのが強かんだという、間違った認識を助長している。

法改正は、強かん犯罪に対処する上で不可欠な第一歩だ。しかし、強かんを無くすには、それだけでは不十分だ。

多くの被害者は、社会の偏見や非難にさらされる。その非難の言葉はしばしば、被害者に手を差し伸べるべき警察や検察官から浴びせられる。

変化の波

強かんの加害者がはびこり、泣き寝入りするしかなかった社会に変化が起きている。、欧州全域で性暴力に勇気をもって立ち上がる人たちがいるのだ。

この1年間、欧州各地で女性たちが集い、注目を集めた強かん事件に怒りの声を上げ、国に対策の強化を訴えてきた。

4月にはスペインで、集団強かん犯5人が有罪になったものの、より罪の軽い性的虐待だったことに抗議の声が噴出した。

アイルランドでは、17才の女性から強かんを訴えられた加害者の弁護人が、女性に落ち度があったとして被害女性の下着を陪審員に示した。これを知った女性たちが、自分の下着姿を#ThisIsNotConsent(これは同意ではない)で投稿した。

強かんは、重大な人権侵害であり、重い犯罪である。

欧州各国は、法を改正し、被害者への批判や当局の女性軽視に、断固立ち向かうべきである。さもなければ、被害女性が後ろめたい思いをせず、加害者は必ず処罰されると信じられる社会は実現しない。

アムネスティ国際ニュース
2018年11月24日

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