米有志連合 シリアとイラクで市民1300人の犠牲を認める

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2019年6月 5日
[国際事務局発表ニュース]
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トピック:地域紛争

米国主導の有志連合は5月31日、過去5年近いシリアとイラクでの攻撃で、少なくとも1,302人の民間人を意図せず殺害したことを公表した。

民間人の死を認めたことは評価したいが、実際の犠牲者数がこれよりはるかに多いという指摘は、相変わらず強く否定している。

アムネスティとエアウォーズの共同調査では、2017年のラッカでの空爆だけで1,600人以上の民間人が殺害されていることが判明している。今回有志連合が公表した数字は、全体のほんの一部にすぎない。しかも、アムネスティとエアウォーズが調査結果を公表して、ようやく多数の犠牲を認めた形だ。

アムネスティは、ラッカとモスルで2年近くをかけて綿密な調査を行い、生存者や目撃者に聞き取りをした。

有志連合はこれまで、現地での調査を行わず、民間人の犠牲者が出た理由も明らかにしていない。犠牲者を出した現場を個別に調査しなければ、死亡原因を特定できず教訓も得られない。

第三者による公正な調査で正確な人数を把握するとともに、それぞれの死亡要因が、国際人道法に触れないかどうかをしっかり検証する必要がある。さらに、犠牲者への十分な賠償も求められる。

アムネスティ国際ニュース
2019年5月31日

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