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猛暑の中漂う難民121人に上陸拒否

2019年8月16日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:
トピック:難民と移民

リビアからの庇護希望者121人が、酷暑の中1週間以上、スペインのNGOプロアクティバ・オープン・アームズの救助船上に留め置かれている。

スペイン国旗を掲げた救助船は現在、マルタ島とランペドゥーザ島の間、イタリア本土から30海里の所に停泊している

健康状態が不安視されているにもかかわらず、イタリアとマルタの両当局は、121人の入港と上陸を認めようとしない。スペイン当局もいまだ、問題解決に向けた仲裁をヨーロッパの機関に公式要請していない。

子ども30人と乳児2人を含む121人は、人権侵害を逃れるために命がけでリビアを脱出し、8月1日と2日に、NGO船に救助された。

庇護希望者の多くは、リビアで収容中に過酷な虐待を受けたと訴え、一部は重度のやけどや銃創を負っている。7月のトリポリ収容所の襲撃の時に負傷したという人もいるという。

マルタあるいはイタリアは、直ちに121人の上陸を許可するべきである。

彼らが海上に留め置かれる事態は、イタリア国会がサルヴィーニ内務大臣の2回目の「治安法案」を可決した翌日のことだった。この法案は、イタリアの領海に無許可で入る民間の救助船に、罰金最高100万ユーロ(約1億1800万円)と拘束刑を科すとしている。

地中海を漂う人びとを救助した船が、最寄りの港に入港を拒否される事態が後を絶たないが、今回もその一例となった。

各国が地中海上での難民・移民救助からほぼ手を引いている中、国連難民高等弁務官事務所と国連特別報告者は早速声明を出し、このような法律でますます救助活動をする船が減るおそれがあると批判した。

一方、 同NGOの別の船が、食料、水、医薬品などの支援物資を積んでスペインを出航し、停泊中の船に向かった。

行楽客が日光浴を楽しむビーチのすぐ沖で、赤ん坊が海上に留め置かれているなどという状況は、もってのほかである。その背景には、イタリアやマルタを筆頭にヨーロッパ諸国が、難民・移民を捜索・救助する協力体制を臆面もなく骨抜きにし、排他的な移民政策の交渉材料にしている事実がある。

ヨーロッパの各政府は、人命をもてあそぶことをやめ、適切な捜索・救助態勢を整えるべきである。さらに国際法に則り、迅速で実効性ある難民の上陸手順と、彼らをEU内に公平に割り当てる体制について、即刻の議論と合意が求められる。

アムネスティ国際ニュース
2019年8月8日

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