- 2019年8月21日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ジャマイカ
- トピック:
捜査機関を監視する独立捜査委員会は、マシュー・リーさんの殺人事件の犯人として警官6人を起訴すると発表した。リーさんは2003年、保釈中の友人に付き添って行った警察署の帰り道に警官に射殺された。
アムネスティは、6年半の年月をかけた同委員会の捜査を高く評価する。今後の対応を委ねられる形となった裁判所には、公正で実効性ある審理を期待する。真相究明と処罰を求める遺族の願いは、殺人を犯した警官が罪を問われないという長年続く不正義の一掃に向けた闘いでもある。
遺族の一人は、「マシューが戻ってくるわけではないので、喜べないけれど、法の正義にとって、大変大きな一歩だ。これを機に、警察は対応を改め、一層の責任感を持って職務に励んでほしい」と語った。
この数十年、ジャマイカの地域社会、特にスラム街では、警官による殺害事件が多発し、住民は常に恐怖と隣り合わせに置かれている。アムネスティは、2016年に実施した調査で、殺人犯の警官が不処罰のままであることで、遺族が抱える憤慨とやるせなさが、深刻で長期化していることを明らかにした。また、特に女性遺族の場合、往々にして捜査や裁判が長引き、警官による脅しや嫌がらせを受け続ける傾向にあることもわかった。
アムネスティ国際ニュース
2019年8月16日
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